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彼女がその名を知らない鳥たち [映画]

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■2017/11/4鑑賞@チネチッタ。今年98本目の邦画38本目。

■今作の白石和彌監督の作品は大好き。最初に観た『凶悪』、そして昨年の『日本で一番悪い奴ら』など。観て幸せになる映画を作る監督ではないけど、絶望感を感じさせる監督としては日本で有数の方だと思います。

■この映画、このあいだ観た『ユリゴコロ』と、原作者沼田まほかるさんの同名小説(未読)という点で同じ。松坂桃李が出演しているというのも共通点。映画の出来もイマイチだったし、原作小説のシノプシスにまったくのめり込めなかったので、どんなもんかなと思って若干腰が引けた状態で観た。

■十和子(蒼井優)は16歳上の稼ぎも少なく不潔な男・陣治(阿部サダヲ)に、嫌悪感を持ちつつも同居して、実際彼の稼ぎに頼っている。だが5年前に別れた男・黒崎(竹野内豊)のことが忘れられない。時間を持て余しているがゆえに、百貨店にクレーマー行為を繰り返す十和子。この時点で観客の感情移入度はゼロに近くなるだろう。しかし、百貨店の担当者・水島(松坂桃李)とこの件を機に接近する。

■同時期に警察より、黒崎が行方不明という連絡が入る。十和子の日常を執拗に追い回す陣治に対して、十和子は陣治が黒崎の失踪に何か関わっているのかという疑いを抱くが。

■もちろんネタバレはしませんが、『ユリゴコロ』とある意味似てて、ああ、この沼田まほかるさんという人の小説は読みたくないなという思いを強くした。ところが、この映画、かなりな傑作なのでした。阿部サダヲが上手い俳優さんということは知っていたはずなのに、本当に唸らされた。蒼井優の芝居も凄い。松坂桃李は最近悪役での出番が多いが、結構ハマっていると思う。現在放送中の朝ドラ『わろてんか』の芝居は友人たちからは絶不評だけど(笑)。竹野内豊は、この映画に限ってはあまり存在感がなかったかも。

■やはり白石和彌監督の演出が最大の成功要因だろう。テーマが暗すぎてヒットとまでは行かなかったみたいなので、現時点での上映館はまたもほとんどありません。申し訳ございません。是非レンタルとかで。お薦めです。

■白石和彌監督は、来年も上映予定作が2作控えているので楽しみです。

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氷菓 [映画]

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■2017/11/3鑑賞@チネチッタ。今年97本目の邦画37本目。米澤穂信さんというミステリー作家の同名作を映画化したものらしいけど、未読。まあ興味は、広瀬姉妹の姉広瀬アリス、そして映画出すぎだろの山崎賢人のW主演にあった訳ですけど。

■高校に進学した折木奉太郎(山崎賢人)は、現在海外在住の姉の命令で、無理矢理「古典部」なる部活に入部させられる。そこにはなぜかお嬢様の千反田える(広瀬アリス)も入部してきた。実はえるの入部の目的は、昔この高校に在学していた叔父・関谷純(本郷奏多)に関わるものだった。その謎を解くために、奉太郎は旧友の里志(岡山天音)や、毒舌少女・摩耶花(小島藤子)と協力して謎を解こうとするが。

■キャスティングはそんなに悪くない。山崎賢人・広瀬アリス(ともに23歳)が高校一年生に見えるかどうかは別にして、今邦画で面白い作品に出ている岡山天音や、『ひよっこ』で存在感を示した小島藤子とかね。あ、二人とも『ひよっこ』組でしたね。

■しかしコケた、らしい。人気俳優を揃えて公開週のトップテンにランクインしなかったのは、まあ惨敗だろう。その理由には前述の「広瀬アリスがとても高校一年生には見えない」というのもあると思うけど。一番問題なのは題材である。この映画の舞台は現代かと思ったが、確認したら2003年だった。14年前。そしてこの映画における解き明かすべき事件は、これより遡ること33年前、学生運動が盛んだった頃の叔父・純の話なのだ。

■50半ばのオッサンのオレも、生きてはいたけど体感はしてなかった時代の話を、この映画のメインターゲットであろう10〜20代の観客がすっと入れるはずはない。企画の失敗だと思う。この映画の監督の安里麻里さんの作品は初見だけど、おそらく持ち込まれた企画なんだろうな。山崎賢人も広瀬アリスも、お気の毒です。

■ところがこの原作のシリーズは累計230万部超の人気作で、アニメ化もされてヒットしているらしい。その実績もあって制作のKADOKAWAはシリーズ化を目論んだのだろうが、初回がこのコケかたでは無理だと思う。やはりラノベファン=アニメファンと実写ファンは似て非なるものなのだろうか。

■おまけ。この映画を観た時にFBに「広瀬姉は映画作品には恵まれてないな」というコメントを付けたのだが、知人の先輩から「わたくしの映画に出ております」と言われて確認したらそうだった。ぎゃ。言っておきますが先輩のその映画は良作でした。全然責めてません。ちょっとここで書くのは恐れ多いのですが、まあ検索すればどの映画なのかは分かるかなと思います。

■まあでも、そんな暇な人いないか。

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マイティ・ソー バトルロイヤル [映画]

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■2017/11/3鑑賞@TOHOシネマズ川崎。今年96本目の洋画60本目。

■『マーベル・シネマティック・ユニバース』(MCU)の一環。本編ではまあまあ脇役なマイティ・ソーが主役の映画。MCUにまあまあ騙されているオレのようなバカな観客が行くような映画。でも結構面白かったのだ。

■まあざっくり言うと、家族内の争いの話。父オーディン(アンソニー・ホプキンス)が亡くなったので、ソー(クリス・ヘムスワース)との間に姉・ヘラ(ケイト・ブランシェット)と弟ロキ(トム・ヒドルストン)で主導権をめぐる争いということです。

■でも結構面白かったです。MCUの前作『スパイダーマン ホームカミング』に続く軽さ。そろそろ重い宿命を負ったヒーローの描写、に日米問わずアメコミファンの観客に飽きられてしまったのかね。

■快作だと思う。そして本筋にはあまり絡んでこなかった『ドクター・ストレンジ』の主人公のベネディクト・カンバーバッチを無理矢理(?)登場させたマーベルの商魂には頭が下がります。

■なお原題は『Thor: Ragnarok』。ラグナロクは「終末の日」とでも訳せばいいのか。別にこのままのカタカナのサブタイでいいと思うのだが、別のカタカナの『バトルロイヤル』という日本版サブタイに変更になった。大人の事情なんかな。

■でも面白いよ。遅筆でほぼレンタルになるのは申し訳ありません。

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アトミック・ブロンド [映画]

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■2017/11/1鑑賞@TOHOシネマズ川崎。今年95本目の洋画59本目。

■最近オレの中で存在感を増しているシャーリーズ・セロン。『マッドマックス 怒りのデス・ロード』『ワイルド・スピード ICE BREAK』とかでの強い印象。今回はセロン様が主演なので観ることにした。

■1989年のベルリン(って書くと遠い昔のようだがオレは既に社会人だったorz)。イギリスの諜報機関、MI6の凄腕スパイのロレーン・ブロートン(シャーリーズ・セロン)に命令が下され、何者かに奪われた最高機密クラスのリストを取り戻すためにベルリンに送られる。映画は帰還したロレーンとMI6の幹部による尋問から始まる。

■以下はサスペンスなので書かないけど、とにかく主演のシャーリーズ・セロンのアクションが、今までの出演作品同様に凄い。まあまあ腰が抜けます。ストーリーもよく練られていて息をつく暇もない。そして、我々50代には馴染める、80年代の雰囲気をきちんと再現できているところも良かった。

■この映画を観て思ったのは、日本では本格アクション女優があまりいないな、ってこと。若手だと清野菜名(『トットちゃん!』でブレイク中だがもともとはアクション女優)とか武田梨奈くらい。現在放送中の日テレのドラマ『奥様は、取扱い注意』の主演の綾瀬はるかもよく頑張ってはいるけど(オレには絶対にできない)、この映画と比べるとおままごとに見えてしまう。綾瀬はるかさん、大変申し訳ございません。

■お薦めですが、もう劇場ではやってません。しばらくした後でのレンタルで是非。遅筆で申し訳ございません。

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バリー・シール アメリカをはめた男 [映画]

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■2017/10/29鑑賞@TOHOシネマズ川崎。今年94本目の洋画58本目。

■まあまあ、トム様の主演映画はだいたい観るわけですよ。ハズレ比率は低いし。でもまあ、たまにはハズレるんだけど。『ザ・マミー 呪われた砂漠の王女』とかね。

■1970年代後半の話。アメリカの航空会社TWAで最年少で機長になったバリー・シール(トム様)は、サイドビジネスで密輸に加担していた。そこに目をつけたCIAは彼をスカウトし、偵察任務に就かせた。任務の途中で麻薬の運び屋と接触することになり、麻薬の密輸にも手を染める。面白いほど現金が手に入り、栄華を極めたバリーだったが、破綻への足音が近づいていた。

■結構面白かったが、バリーはエリートのくせにまあまあ馬鹿であって、この邦題のサブタイ『アメリカをはめた男』ではなくて、『アメリカにはめられた男』の方がしっくり来ると思う。ちなみに原題は『American Made』という含蓄のあるタイトルであって、毎度のことながら日本の配給会社のセンスの無さには絶望する。

■ただ、トム・クルーズの強力なアイコンである「馬鹿そうに白い歯を輝かせる笑顔」が主役にぴったりで、そこそこ面白いので鑑賞代の価値はあると思います。まあまあお薦め。

■と言っても、映画館ではもうやってないんだよな。遅筆ですいません。できればレンタルで。

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ブレードランナー 2049 [映画]

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■2017/10/28鑑賞@109シネマズ川崎。IMAX/3Dで。今年93本目の洋画57本目。

■前作『ブレードランナー ファイナル・カット』(オリジナル・バージョンではない)を久々に劇場で観るという復習をしてからこの映画に赴きました。映画の中での時間軸は30年後、現実世界での公開の時間軸は35年後です。今どき54歳くらいで「長生き」と言うとまあまあ馬鹿にされますが、こんな時間を措いての再見は胸いっぱいで、長生きしてて良かった、という感じです。

■最初の作品の舞台は2019年。つまり上映している現在からたった2年後です。もちろん現在の世界ではまだ車は空中を走ってないし、ロサンゼルスは(かなり行ってないけど)ニュース映像を見る限りではあんなに猥雑な世界にはなっていない。そんな現実とのズレを感じながら観るのも一興かと。

■2049年のロサンゼルス。タイレル社は倒産し、法律は変わり年齢制限のない人造人間「レプリカント」の量産は可能になっていた。旧型のレプリカントを解任(処刑)するロス市警の「ブレードランナー」K(ライアン・ゴズリング)もレプリカント。上司や同僚の人間に蔑視されながら職務をこなす。彼が安らげるのはホログラフィーの恋人・ジョイ(アナ・デ・アルマス)との時間だけだった。

■捜査の途中、女性レプリカントが堕胎した子供と思われる骨が見つかり、「レプリカントに生殖機能はない」という定説が覆される。その子供はかつてのブレードランナー・デッカード(ハリソン・フォード)が30年前に連れて逃走したレプリカント・レイチェル(ショーン・ヤング:デジタルアーカイブ)のものだった。

■追いかけるKは時折蘇ってくる自らの記憶から、自分はレプリカントではなく人間ではないかと疑い始めるが。その時、廃墟と化したラスベガスでデッカードと出会う。

■公開されてから結構時間が経っているので、身近な映画ファンの友人からすでに感想は入っている。もちろん賛否両論。

■映像が凄い。IMAX/3Dで観たせいもあるのだろうが、映像は綺麗すぎるけど荒涼たる荒野が目の前に広がっている。観た知人は「前作にあったロサンゼルスの猥雑感が若干失われたのでは」と言っていたが、それはマイナスとしてもアメリカ内陸の荒涼たる荒野が広がっていたのに度肝を抜かれた。廃墟と化したラスベガスで流れるプレスリーの映像とかね。「猥雑から荒野へ」って感じでした。

■観る前は『エイリアン・コヴェナント』を自らの監督作に選び、今作は『メッセージ』のドゥニ・ヴィルヌーブに監督を託したというのはどうかと思ったけど、結果正解。新たな映像表現の世界を切り開いて行ってくれたのではないかと思っている。

■最新のVFXで新たな映像世界を拓いた製作陣には敬意を表したい。この映画はIMAX/3Dで観るべきです。まあもう上映館が少ないので2Dでもいいですが。

■ブレードランナーで雪景を観れるとは思わなかった。いろんな驚きに満ちている。ただ。上映時間の2時間40分強はさすがに長過ぎる。気楽にリピートできない長さだからね。

■でも、数年後にDVDとかBDのパッケージで再度見直してみたい、という映画でした。ずっと心に残るような。


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先生!、、、好きになってもいいですか? [映画]

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■2017/10/28鑑賞@109シネマズ川崎。今年92本目の邦画36本目。

■広瀬すず、いや広瀬姉妹の出ている映画は半ば義務感もあって観るようにしている。何の義務感だ。まあ、現在人気があるのみならず、将来有望な女優姉妹であるということかな。特に妹はメンタルが強そうだ。

■オレなんかが言うまでもなく売れっ子で、今年出演した映画は声優も含め、この映画も入れて今年で4本。来年の待機作は連ドラ1本、映画3本。ほぼ全て話題作か、明らかに話題作になりそうな作品ばかり。特に大根仁監督の韓国の同名映画のリメイク『SUNNY』は超期待。真木よう子の降板は残念だけどね。

■生田斗真とのW主演で、原作は河原和音のヒット漫画『先生!』。未読だが、同じ作者が原作脚本の漫画の映画化『俺物語!!』はまあまあ面白かった記憶がある。

■女子高生の響(広瀬すず)は、世界史の教師の伊藤(生田斗真)に恋心を抱くが、伊藤は自分が教師ということもあり拒絶する。しかしある時、文化祭の企画でウエディングドレスを着た響は、屋上で時間つぶしをしていた伊藤に近寄る。伊藤は響を抱きしめてキスしてしまう。それが誰かに盗撮されており、伊藤の立場は厳しいものになる。

■2時間の映画なのにあらすじはこれで終わりです。いくら何でもスカスカ過ぎだろう。確かに広瀬すずは可愛く撮れている。けどね。監督は誰かと思ったら、能年玲奈(のん)主演の最大の駄作映画『ホットロード』の三木孝浩監督でした。素人目からしたら「登場人物を綺麗に撮ることが第一で、映画自体の完成度は視野に入ってないのか。そういう奴はPVだけ撮ってろバーカバーカ」と言いたくなるところだが、三木監督はそれ以外にも『アオハライド』『僕は明日、昨日のきみとデートする』などのそこそこヒットした作品も撮っているし、監督作も切れ目ない。ま、市場のニーズと素人の感想は違うということでしょうね。

■という訳で、人様に薦める気はあまりない映画ですが、映画の中での広瀬すずは弓道部に所属しているという設定です。オレも高校の時には弓道部にいて一応有段者なのだけど、弓道着を着て胸当てを付けている女子は2割増しに評価がアップします。これは大部分の男において本当。

■こんなこと書いてる時点で、三木孝浩監督の術中に落ちている気がしなくもない。

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斉木楠雄のΨ難 [映画]

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■2017/10/21鑑賞@109シネマズ川崎。今年91本目の邦画35本目。

■最近の福田雄一監督、流行ってます。昨年くらいまではマニア向けの深夜ドラマ『勇者ヨシヒコ』シリーズや、週刊少年ジャンプ連載漫画が原作と言えども、かなり偏っている映画『HK/変態仮面』シリーズとかね。ところが、これも同じく週刊少年ジャンプ連載漫画が原作の映画『銀魂』が今年大ヒット。この映画も週刊少年ジャンプ連載漫画が原作と、集英社と専属契約でも結んでるんじゃないかと思うくらい。他にもゴールデンのドラマ『スーパーサラリーマン左江内氏』の全話の脚本・監督もやってるし。しかも来年は、山田孝之&長澤まさみ主演の、コメディ要素ゼロの映画の『50回目のファーストキス』の公開が決まってるんだそうな。

■売れ過ぎて勘違いしてないかなと思ったが、本作を観たら、良くも悪くも福田監督でございました。

■地球を滅ぼすくらいの超能力を持って生まれた斉木楠雄(山崎賢人)。ただバカップルの両親(田辺誠一・内田有紀)のおかげもあり、大した騒ぎにもならず高校生になる。しかし進学した高校は変な同級生ばかり。

■文化祭の季節。担任教師は「今度の文化祭で問題が起こると以降中止になる」と言う。文化祭期間中にテレポーテーションで小旅行を楽しむのが趣味の楠雄は、何とかして学内で問題が起こらないように、図らずも超能力を使わざるを得ないはめになる。

■あらすじは以上。あとは福田組の毎度おなじみ、佐藤二朗・ムロツヨシ・新井浩文などなどで、ずっと小さいコントの連続で楽しませてはくれる。あと『スーパーサラリーマン左江内氏』からの賀来賢人は、撮影はこちらの方が先だったと思うけど、福田監督のもとでコメディアンとしての才能が開花したのではないか。ただ、橋本環奈は前作『銀魂』に続いてのヒロイン役なのだが、「1000人にひとりの逸材」って言われてるのはよく分からない。ちょいぽっちゃりの可愛い子、レベルなんで。まあその感想はオレがおっさんだからかもね。

■おそらく制作費は『銀魂』の数分の一くらいだろう。そもそも制作費不足を逆手に取ったチープな演出が福田監督の売りだしね。

■この映画がそこそこヒットしているんだから、勢いって結構恐ろしい。『50回目のファーストキス』が楽しみになってきた。何だよ、結構好きじゃねーか。

■でも、初見の方には薦めない映画です。「???」ってなると思うから。

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女神の見えざる手 [映画]

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■2017/10/21鑑賞@TOHOシネマズ川崎。今年90本目の洋画56本目。

■この映画は何だか凄いという匂いを感じた。アメリカの政治での「ロビイスト」が題材なので、日本では馴染みのない観客が多いと思う。もちろん日本においても、それに類する役割を担っている人々はいるが、ロビー活動専門の会社というのはなくて、大手広告代理店だったり選挙プランナーだったり、場合によってはマスメディアだったりする。

■大手ロビー会社所属のエリザベス・スローン(ジェシカ・チャステイン)は敏腕ロビイスト。ある日上司から、銃規制法案の新案を廃案に持ち込むようにという指示を受ける。自らのポリシーに反していると感じたエリザベスは抵抗するが、上司のデュポン(サム・ウォーターストン)の「嫌なら辞めろ」と言われる。その時に銃規制法案に賛成の、小さなロビー会社のCEO・シュミット(マーク・ストロング)から誘いを受けたエリザベスは、翌日部下の大部分を引き連れてシュミットの会社に移籍する。

■エリザベスは、勝つためにはいかなる手段も厭わない。盗聴、かつて自分が経験した銃撃事件で心を痛めていた部下をアピールに使うなどなど。不利を感じたデュポン側はエリザベス自身のスキャンダルを暴こうと思い、旧知のスパーリング上院議員(ジョン・リスゴー)に依頼し彼女を聴聞会にかける。

■途中までは、最近の日本の政権批判にもよく見られる「方向は合っていても手段を間違ったら意味がない」という教訓の話かなと思ったのだけど、いい意味で結末は予想を遥かに上回った。エリザベスはどれだけの覚悟でこの案件に臨んでいたのかと。彼女自身四六時中仕事漬けなので、不眠症に悩まされ、金で男を買ってストレスを発散させたりと、人格的にはほぼ破綻している。だからこその凄みを、主演のジェシカ・チャステインに感じる。ホラーとも思えるくらいの迫力だったしね。

■これは今年観た洋画の中でもかなりの傑作。思うに最近のこの手の作品は実話ベースが多かったが、今作は現実世界との問題感は共有しつつ、ストーリーは完全なるフィクション。だからこそカタルシスを感じる話を構築できたんだろうと思う。脚本のジョナサン・ペレラは、今作が脚本家デビューとなる、30ちょいの元弁護士さんだとか。すげえな。

■たいへんお薦めです。が、今年は例によってブログが遅筆で、しかもこの映画、日本ではあまりヒットしなかったので、現時点での上映館はあまりありません。大変申し訳ないのですが、パッケージの発売をお待ち下さい。

■ただね、もったいぶった邦題がダメだな。原題の『Miss Sloane』でいいじゃんなあ。

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ミックス。 [映画]

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■2017/10/21鑑賞。今年89本目の邦画34本目。

■ドラマ『リーガル・ハイ!』のチーフディレクターの石川淳一監督と、脚本の古沢良太さんのタッグの、映画『エイプリルフールズ』以来の二本め。正直言って『エイプリルフールズ』は豪華キャストの割にイマイチだったので不安を抱えていたけど、ガッキーが可愛いからまあいいかというまあまあクソな理由で観てみた。ウソです。わたくし古沢良太さんの脚本にはかなりな信頼を置いています。

■天才卓球少女ともてはやされた多満子(新垣結衣)。元全日本代表の母・華子(真木よう子)にスパルタで鍛えられて一定の成績を残すが、母の早世後、さほど好きでもなかった卓球から解放され、一般企業に勤めるOLになる。そこで出会った卓球の実業団選手・江島(瀬戸康史)と恋に落ちるが、簡単に後輩の卓球選手・愛莉(永野芽郁)に寝取られる。失意の多満子は会社を辞めて実家の神奈川の卓球クラブに戻るが、そこでほぼ素人だけど意欲に溢れている仲間と出会い、江島への仕返しのために全日本卓球選手権に出場を目指す。

■多満子が戦略的に選択したスタイルは、エントリ数が少ないため比較的簡単に勝ち上がれる男女混合ペア「ミックス」だった。誰と組むか、というところで、卓球場に通っていたボクサー崩れの男・荻原(瑛太)しか選択肢がなく組まざるを得なかった。しかし最初の年は江島・愛莉ペアとの対決すらできずに惨敗。来年に向けてメンバーは立て直しを図るが、色々な障害が待ち受けていた。

■若干ネタバレすぎてすいません。卓球をテーマとしたラブコメディで、娯楽映画としてはよく出来ていると思いますし、俳優陣もベテランのエンケンさんや吉田鋼太郎さんまでよく卓球の練習をされている。俳優さんなんで当たり前だと言えばそうですが。そして周りのキャストが、書いた他にも広末涼子、田中美佐子、蒼井優、小日向文世とかなり豪華。おまけに現役の卓球メダリスト、石川佳純や水谷隼まで出てるのは笑った。もちろん絶好調のガッキーは何やってもカワイイ。

■ただ、『エイプリルフールズ』もそう思ったのだけど、無駄にキャストが豪華過ぎるぶん、焦点があちこちに分散しちゃうし、連ドラ『リーガルハイ』で見せた、古沢良太さんならではのひねりがまったく感じられない。最初にあったであろう「ガッキーでラブコメを」って企画にすんなり乗ったって感じ。石川淳一監督はフジ系列の共同テレビのディレクターで、今作は映画2作目なので、まだ映画のお作法に慣れてないのかも。慣れられた今後を期待すべきなのかも知れませんが。それに、古沢さんも今のところ、映画より連ドラの脚本が向いているような気がします。

■正直言ってこのコンビなら、映画より『リーガルハイ』のシーズン3を観たいという気持ちの方が強いです。申し訳ございません。

■おまけ。多満子の実家の卓球クラブは、神奈川県郊外という設定なんだけど、多満子と荻原が最初に出会うシーンは、どう見ても千葉の第三セクター『小湊鉄道』の車内。鉄の人はそういうところが面白いかも知れません。

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