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ジオストーム [映画]

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■2018/01/23鑑賞@109シネマズ川崎。今年5本目の洋画3本目。

■不勉強ゆえ、アメリカ大統領役のアンディ・ガルシア以外の人は知らないので役者名は全略で行きます。

■2019年、過去にない自然災害で被害を被った地球。そこで世界の18カ国で、宇宙衛星が連携して地球の気候をコントロールするシステム、コードネーム「ダッチボーイ」を稼働させ、一応の安定を見ることになった。システムの開発責任者のジェイク・ローソンは多国籍のメンバーをまとめ上げ、プロジェクトを成功させるが、アメリカ政府との軋轢で職を奪われ、後は実弟のマックスに引き継がれる。ジェイクは妻とも離婚し、フロリダで怠惰な日々を過ごしていた。

■2022年、アフガニスタンの村で村民が凍りつく事象の発生を皮切りに、世界各地で異常気象が相次ぐ。アメリカ政府は「ダッチボーイ」の管轄が近くアメリカに移ることもあり事態の収拾のため、マックスの具申もありジェイクを国際気象宇宙ステーション(ICSS)に送ることになる。しかしその裏には、アメリカ政府内での主権争いがあった。

■まあまあネタバレで申し訳ありません。ただ、この映画の予告編で、リオデジャネイロの海岸で突然の寒波から逃げようとするシーンがあり、壇蜜のNで「彼氏も凍る」というのがあって、これはバカ映画に間違いない、という確信ができて観ることにした。実際、まごうことなきバカ映画でした。そもそも宇宙衛星のネットワークだけで地球の気象を支配できるという発想がバカだし、ダッチボーイの暴走で世界中(日本も含め)が大被害を受けるのに、アメリカ国内の被害は大したことない、っていうのがいかにもアメリカ的バカ映画。そして、オチを話すとさすがにネタバレがひどいので止めておくが、あーあ、という感じです。

■貶してませんよ。実際日本での公開週の興収では1位を取ってるし。みんなまあまあ頭を空っぽにして観られるバカ映画が好きなのかな、と思った。

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嘘を愛する女 [映画]

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■2018/01/27鑑賞@109シネマズ川崎。今年4本目の邦画2本目。

■監督さんは初監督作ということで。興味はそこではなくて、オレが大好きな長澤まさみが主演で今大売出し中の高橋一生が相手役、ということと、あとオレの故郷愛媛県今治市がロケ地のひとつっていうことで観た。

■初日には諸般の事情で行けず。その日の夜に地元の飲み屋に行ったら、高橋一生ファンの飲み友達の某嬢は初日に行ったらしく、あまり映画に興味がなさそうな他のお客さんにあらすじを全部話していて鑑賞前からネタバレすぎ。まあいいけどね。

■食品メーカーに勤めるキャリアウーマン・川原由加利(長澤まさみ)は、東日本大震災時に体調が悪くなった時に知り合った研究医・小出桔平(高橋一生)と知り合い、同棲するようになる。結婚を意識した由加利は、母親の状況に合わせ桔平と引き合わせようとするが、当日桔平は来なかった。実は桔平はくも膜下出血で意識不明の状態で、それを知らせに来た刑事(嶋田久作)から、桔平の免許証は偽造であり本人が誰だか分からないと知らされる。

■由加利は同僚の親戚の探偵・海原(吉田鋼太郎)に捜査を依頼する。海原の助手・木村(DAIGO)の助けも借り捜査を進めようとするが、そこに桔平が連日通っていたらしい喫茶店のバイトで、桔平を「先生」と呼んでいた心葉(川栄李奈)が絡んでくる。

■海原や木村の協力で、瀬戸内海に謎が潜んでいる、と確信した由加利は瀬戸内海に旅立ち、その後海原を呼ぶ。

■まあ故郷が舞台の一部の映画なので、まあまあ楽しんで観れた。昔行った大三島やしまなみ海道の映像や、乗ったことのあるフェリーの映像が懐かしくて。そんなのは地元民の感想に過ぎないけど。旧市内(今治市は平成の大合併で島嶼部も含めて大所帯になった)の出身のオレとしては、その辺のロケがまったくなかったのが残念。理由は分かります。旧市内は全然画にならないから。

■でも申し訳ないけど、監督の中江和久さんは初見で、兼任脚本が雑すぎ。長澤まさみがまあまあ性格悪いキャリアウーマンなんだけど、そこまで悪く描く必要があったのか。あ、本作は事実を元にはしてるらしいがオリジナルです。ま、悔やむべき過去を背負った高橋一生のピュアさと対比したかったのかも知れないけど。あと、心葉(川栄李奈)の演技がキモ過ぎ。演出に忠実に沿っただけだと思うけど。

■故郷が舞台の映画ではあるけど、あまりお薦めできないかな、と。

■エンドロールで流れる松たか子のテーマソング『つなぐもの』の歌詞が妙に心を抉るなと思ったら、作詞は脚本家の坂元裕二だった。あまり数は多くないが、坂元裕二はTMN(TMネットワーク)の『永遠と書いてデイドリーム』など、作詞家としても活動している。さすがです。現在放送中のドラマ『anone』も面白いですよ。

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伊藤くん A to E [映画]

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■2018/01/13鑑賞@TOHOシネマズ川崎。今年3本目の邦画1本目。

■同名のドラマを昨年末の深夜に、今作の監督である廣木隆一さんがチーフのドラマを見たのが鑑賞のきっかけ。廣木隆一監督は少女漫画原作のいわゆる「プログラム・ピクチャ」を撮りながら時々自分企画っぽいのを挟んでくるという、観客からしたら面白い監督さんです。「プログラム・ピクチャ」では『オオカミ少女と黒王子』とか。作品数が多いので全然追い切れてません。自分企画っぽいのは『さよなら歌舞伎町』とか。廣木監督作としてはオレはなるべく後者を観たいのだけど、「プログラム・ピクチャ」系と比べて上映館は少なく上映期間も短い。作品の質云々より興行側が評価してないせいもあるかも。おかげで、昨年公開でB先輩絶賛の『彼女の人生は間違いじゃない』も観そびれましたよええ。大ベテランでそれなりの功績もある監督さんの好きな企画が通らないなって、日本映画界もまあまあおかしいかなと思う。ま、自分の企画を通せる監督は、日本では一桁しかいないだろう。

■まあ、おそらく持ち込み企画でも『娚の一生』みたいな廣木色が強い作品もあるけどね。

■前置き長すぎで申し訳ありません。今作はプログラム・ピクチャ系の作品。原作は漫画ではないけど、柚木麻子さんの同名小説が原作。

■かつてヒット作はあったが、今はくすぶっているアラサーの脚本家・矢崎莉桜(木村文乃)は、彼女の講演会に来た一般女性、A〜D(佐々木希、志田未来、池田エライザ、夏帆)の男性関係の話を取材して、新しい脚本にしようと目論んでいた。不思議なのは彼女たちの相手がみんな「伊藤くん」だということ。実は「伊藤くん」は同一人物で、莉桜主催のシナリオ勉強会の会員の一人、伊藤誠二郎(岡田将生)だったのだ。

■伊藤は28歳・フリーターの設定なんだけど、ちょっと昔の自分の経験がカブる。フリーターでもなかったし30過ぎてたけど、某キー局のシナリオ学校に通ってた経験がある。結局シナリオライターにはなれなかったけど、結構楽しい時期だった。

■オレのヨタ話はどうでもいいですね。伊藤くんは複数の女性を惑わせる女たらしでありながら、実は童貞だったというぶっ飛び(古)設定は面白かったし、伊藤くんや莉桜を含め、自分のプライドや価値観を守るのがすべての登場人物において最優先、というのが凄かった。

■まあ、毒が強くて万人にはお薦めできないけど、結構気に入った映画です。岡田将生はなんでもこなせる演技力の割に、器用貧乏過ぎて評価がイマイチだと思う。なので、この映画も含めて悪人やクズ役として面白かった『悪人』『謝罪の王様』のようなクズ役に専念されたら評価が上がるのではないかと。

■すいません、絶対無理ですね。鬼イケメンなので。

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バーフバリ 王の凱旋 [映画]

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■2018/01/07鑑賞@チネチッタ。今年2本目の洋画(外国映画)2本目。

■2部作の後編。前編『バーフバリ 伝説誕生』(2017年の春に日本公開)は一部で話題になっていたので観ようと思っていたが、上映館も少なく上映期間も短かったので観逃してしまった。その後に知った話だと、前編はインド映画史上最大の制作費で最大の興収。後編はともに前作を上回ったそうで。これは観なきゃアカンでしょ。こういう映画こそ、ネット配信(「Netflix」「Amazon Prime Video」「hulu」など)で積極的に配信して欲しいと思うんだけど、現状では優先順位はメジャー配給の作品の方が強い。マイナー系ももっとやってくれたらいいと思うんだけど。でも本作の場合、「Amazon Prime Video」で有料(¥400)ながら前編の配信をしていたので、さすがに前編を観ないで臨むのは乱暴かと思い、先に前編を見てから臨んだ。すんげえ面白かった。

■その数日後に、契約しているWOWOWで前編の放送があったのには少しがっかり。すいませんセコ過ぎて。ちなみに後編だけ観ても、冒頭に前編のあらすじが付いてくるので、訳がわからないということにはなりません。

■ともかく久しぶりのインド映画、そして前編が面白すぎたのでチネチッタに赴く。上映時間が2時間30分と長いので、映画館的には回転率が下がり、当然上映館は多くない。すいません、ここまで映画の内容にあまり関係ないことを書きすぎました。そしてインド映画なのでまったく俳優さんは存じ上げないので俳優名は全略します。

■あらすじ。古代インドの大国マヒシュマティ王国で、本来ならば王を次ぐべきだったバーフバリは叔父の策略に遭い、辛うじて難を逃れ民間人の保護を受け、「シヴドゥ」と名付けられる。成長したシヴドゥは、自分の身の上は知らないまま、滝の上に行ってみたいという一心で上り、美女アヴァンティカと出会う。そこの新しい世界で、シヴドゥは自分が本来ならば王の継承者であったバーフバリであることを、群衆の歓声から知る。そこからの物語です。かなり省いてます。

■インド映画を久しぶりに観たということもあるけど、映画全体がものすごい熱量。タイプは違うけど、昨年末に観た大林宣彦監督の『花筐 HANAGATMI』に似た熱量を感じた。もちろん制作費はこちらの方が段違いに多いとは思うけど。

■王位を継承する争いとしては、同様の映画『キング・アーサー』とあらすじがメチャ似てる。別にパクリとかではなくて、この時代の話はこういう定型化に収斂してしまうのかなと。あと、完成度以前に熱量とか勢いで押していくという製作陣の姿勢が、まあまあ好きですね。

■インド映画を久しぶりに観たけど、凄すぎて人にも宣伝してしまった。「熱量」という点では日本映画は見習うべき点があるのではないかな。

■傑作。まだやってます。観れる方はぜひ劇場で。

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キングスマン ゴールデン・サークル [映画]

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■2018/01/06鑑賞@TOHOシネマズ川崎。今年一本目の洋画一本目。2015年日本公開のスパイ映画『キングズマン』の続編。

■前作は日本では小ヒットぐらいだったけど、大変面白かった。だが主人公のハリー(コリン・ファース)が劇半ばで殺されてしまうというまあまあ反則の展開。続編はあるやなしや?と思っていたのだが、無事公開と相成った。

■ロンドンにある高級テーラーを隠れ蓑にしたスパイ組織「キングスマン」は、ハリー亡き後、ハリーに鍛えられた昔の同僚の息子・エグジー(タロン・エガートン)が紳士を兼ね備えた立派なスパイとなり、活動を継続していた。しかし、アメリカの麻薬組織「ゴールデン・サークル」の襲撃を受け本拠も、構成員の住居も壊滅状態になる。辛うじて生き残ったのはエグジーと、教育担当だったマーロン(マーク・ストロング)のみ。彼らは助けを求めアメリカに向かう。同盟組織「ステイツマン」はバーボンウイスキーの製造元を隠れ蓑にしたスパイ組織だった。そこでエグジーたちは、死んだはずのハリーが、記憶を失いながらも生存しているのを発見する。

■ハリーが復活した経緯は「こんなんやったら誰でも復活できるやん」くらいのバカ理由だったけど、この映画のテイストだったら大丈夫。しかし組織名が、イギリスでは「キングズマン」、アメリカでは「ステイツマン」と国名に絡めた単純ネタと言うのは笑える。

■その後「ゴールデン・サークル」に乗り込んだキングスマンチームは、リーダーのボビー(ジュリアン・ムーア)と対峙することになる。しかしハリーは療養時の影響か身体能力が優れない。そして「キングスマン=ステイツマン」の合同チームにも裏切り者がいた。

■ははは。すいませんかなりネタバレです。あと、ジュリアン・ムーアの部下の処刑シーンはかなりグロなのでご注意。

■でも面白かった。基本的に悪ガキ的な視点で作られている映画だと思う。だって、キングスマンのメンバーが持っている「スーツケース仕込みのマシンガン」や「防弾仕様の傘」とか単なる面白ネタにしか見えない。効率考えたらもっとアイディアあるだろうが! あ、『007』と比較してですが。

■おそらく次回作も造られるだろう。おっさんの悪ふざけ映画、オレもおっさんなので大好きです。

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2017年、面白かった映画 [映画]

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■2017年に観た映画は112本。複数回観たのも含めると計120本で、2016年の累計160本と比較すると25%減。でありながら全作の感想と総括を2016年中にアップしていたのと異なり、現在これを書いているのは2018/01/30と、1月終わるまであと1日。2018年はなるべくそうならないようにしたいが、現時点でもう1ヶ月の遅れ。自分が思うほど期待はされていないのは重々承知の上だが、意地もあるので(何の)なるべく頑張ります。

■2016年は邦画が豊作だったのと比較し、2017年は洋画が豊作だったと思う。なので洋画は10本にして、邦画は5本にした。そもそも昨年は邦画は40本ちょいしか観てないので、その中で10本はおこがましい。個々の内容はリンク参照。

■では洋画から。
『アイヒマンを追え!ナチスがもっとも畏れた男』
『ラ・ラ・ランド』
『T2 トレインスポッティング』
『マンチェスター・バイ・ザ・シー』
『ベイビー・ドライバー』
『パターソン』
『ダンケルク』
『ドリーム』
『ブレードランナー 2049』
『スター・ウォーズ 最後のジェダイ』

■『ブレードランナー』『スター・ウォーズ』、そして『トレインスポッティング』の続編は外せませんでした。あと『カフェ・ソサエティ』『沈黙ーサイレンスー』『ワンダーウーマン』とか、あと数本は入れたかったなあ。オレ的には洋画が豊作でした。

■そして邦画。
『愚行録』
・『3月のライオン 前篇後編
『三度目の殺人』
『彼女がその名を知らない鳥たち』
『花筐 HANAGATAMI』

■邦画は全般的にトーンの暗めな作品になってしまったが、致し方ない。『銀魂』『ジョジョの奇妙な冒険』とかの笑える作品も多かったんだけどね。でも邦画の一推しは大晦日に観た『花筐』かな。

■そしてこれは洋画邦画問わずなんだけど、2017年に心を動かされた映画は、その大部分が作り手の熱量を感じさせるものだった。ここで選んだ作品も、選んでない作品も含めて。これは「雑な作りだけど熱量を感じられるからいい」という話では決してない。作り手の熱量を感じさせるには、技術の裏打ちが必要不可欠。凄く当たり前の事を言ってるけど。ただ『スター・ウォーズ』シリーズのように、予算とそれがもたらす経済効果が膨大だと、そこまで感じさせるのは難しい、というところは正直あるけどね。

■今年もなるべく頑張りますので、懲りずにお付き合い頂けますよう、よろしくお願い申し上げます。

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花筐 [映画]

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■2017/12/31鑑賞@TOHOシネマズららぽーと横浜。今年112本目の邦画41本目。これが2017年の映画の見納め。

■誤解を恐れずに書くと、この数年で観た映画で一番心を揺さぶられた。映画の出来が、ではなくて、首根っこを捕まれ揺さぶられて、脳幹に酸素が届かない、といった風な。巨匠・大林宣彦監督の「戦争三部作」(と言われている)の最終作、らしい。

■原作は檀一雄の同名小説。未読。かなり初期の作品だったらしい。檀一雄でピンとこない人は「女優:檀ふみの父親」と脳内置換して以降読んでください。檀ふみの出生時は檀一雄は43歳だったようなので、当時としては高齢出産なんだろうか(お父さんが産んだわけじゃないが)。

■1941年(昭和16年)、外交武官の息子として生まれた武彦(窪塚俊介)は、両親の赴任先のアムステルダムから大学予備校に入学するために帰国し、叔母・圭子(常盤貴子)の元に身を寄せる。そこで出会った同級生たちは、アポロ神のような肉体を誇る鵜飼(満島真之介))、虚無的だが思索が深い吉良(長塚圭史)、相手に調子を合わせる阿蘇(柄本時生)たちだった。

■彼らとの交流の中、従妹で肺病を患っている美那(矢作穂香)や、その同級生のあきね(山崎紘菜)や千歳(門脇麦)との交流でいびつながらも青春を謳歌する。だが、彼らの前に太平洋戦争の開戦が忍び寄っていた。

■ネタバレはあまりしないつもりで続けるが、何が凄いって、当時の大学予備校の入学年齢は17歳。しかし主演の窪塚俊介は37歳、長塚圭史はなんと42歳。満島真之介は28歳、同じく柄本時生ですら28歳と、役者の年齢をガン無視したキャスティング。女優陣はそうでもないけど。それでも違和感をまったく感じさせない強引な演出は凄いな、と思った。

■演出は映像に関しても強引です。舞台が佐賀県唐津市なんだけど、どうも檀一雄の原作では特定はされてないらしいが、唐津市で全面ロケを行ったそうで。それはいいのだけど、ほぼ素の映像がなくて、大部分はCGで加工されている。一体何の為だ。画像処理が雑で時折柄本時生のメタルフレームの眼鏡が欠けてたりするぞ(笑)。

■わたくし最近の大林監督の『野のなななのか』や、『この夜の花ー長岡花火物語』の感想で、「監督の思想を登場人物の台詞に分けて喋らせて辛い」とか「反戦思想が映画表現としてこなれてない」とか批判はしてきたけど、今作も基本的には同じ。だけど熱量が前2作と比べてハンパない。

■これは、大林監督がクランクイン時に癌で余命3ヶ月と言われたことは凄く関係あるのかな。その後体に合う抗がん剤が見つかったらしく、最近は回復されて「あと30年は映画を撮る」と言われてるそうで。そこまで行ったらギネスブックの記録に載ります。

■上映館が少ないし上映時間も長いけど、心を揺さぶる映画です。可能ならばぜひ。劇中で繰り返し使われる、バッハの『無伴奏チェロ』は、まさに甘美な呪詛。そこに溺れていきたいと思った。

■ああ、これで2017年分の映画の記録がやっと終わった。おまけ。この映画は2017年キネマ旬報の日本映画ベストテンの2位、なんだけど2018年の日本アカデミー賞からは漏れている。傑作なのに何で?と思ったが、日本アカデミー賞の選定基準では「2017/12/15までの公開映画」とある。今作の公開は「2017/12/16」。スタッフはプロの人ばかりなので知らないはずはない。だから分かっていてわざとシカトしたんだろうな。大林監督、カッコいいぜ。

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8年越しの花嫁 奇跡の実話 [映画]

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■2017/12/30鑑賞@109シネマズ川崎。今年111本目の邦画40本目。

■実はこの映画は当初は観る予定がなかった。苦手な難病ものだからだ。だが、この日からIMAX 3Dで公開の『スター・ウォーズ 最後のジェダイ』をなる早で観たくてネット予約。気持ちの高ぶるままに家を早く出たら上映の3時間以上前だった。いくつになっても時間調整が下手な自分に愕然とする。これも何かの発達障害の部類なんだろうか。だが、監督が『64ーロクヨンー』の瀬々敬久監督で、脚本が2017年春の朝ドラで国民の涙を搾り取った『ひよっこ』の岡田惠和であれば、観ておいてもいいかな、という気も少ししたので。

■恐ろしいことに実話ベースの話なんだそう。人間は普通に生きていてもいつ何時困難に遭遇するかは分からないんだよな、と思う。岡山で自動車整備工として働く尚志(佐藤健)は、先輩の室田(浜野謙太)に無理矢理連れて行かれた合コンで麻衣(土屋太鳳)と出会う。最初は麻衣の誤解でぎくしゃくしていたが、お互いの気持を理解してから交際するようになる。

■映画の中のシーンで岡山にも路面電車があることを知る。これは路面電車マニアとしては一度行ってみねば。無駄な文章で大変申し訳ございません。

■付き合ううちに結婚を約束した二人だが、麻衣が難病にかかり精神に異常をきたし、そのまま寝たきりになってしまう。麻衣の両親、浩二(杉本哲太)と初美(薬師丸ひろ子)と、複雑な関係ながら見守り続けた尚志。ある日麻衣が意識を取り戻すが、残酷にも麻衣の記憶の中から、尚志の情報だけが抜け落ちていた。

■ネタバレはここまで。瀬戸内海(岡山や小豆島)のロケにも愛情が溢れているし、いい映画なんだろうなとは思った。ただ、身内に要介護者がいる立場では部分部分の映像描写はまあまあ辛かった。それはオレ個人に起因する話なので、作品の出来とは関係ない。

■ただ、ヒロイン役の土屋太鳳の演技は凄まじかった。病人状態の特殊メイク、そして心を乱して暴れてしまう時の身体能力の高さ。あ、そこに注目するオレっておかしいか。

■2018年の日本アカデミー賞の優秀主演女優賞を受賞したらしい。相応の結果だと思う。

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カンフー・ヨガ [映画]

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■2017/12/23鑑賞@チネチッタ。今年110本目の洋画(?)68本目。

■お正月映画にジャッキー・チェンはちょうどいい。ハラハラできて笑えて、たまには感動もある。これはジャッキーさんの親しみやすい顔も大きな要因だろう。ジャッキーさん公認で内村光良に似ているというところもあるが、観た後に人間の内面を考えさせられるシリアスな映画の記憶はない。もちろん、ジャッキーさんの出演作はとても多いので、たぶん1/4も観ていないオレが観逃している可能性は大。

■中国・西安市の博物館の大学教授・ジャック(ジャッキー・チェン)は考古学のスペシャリストで、カンフーにも長けている。ジャックの元に、インドの考古学者アスミタが訪れ、インドの財宝の在り処を示す地図を手に協力を求める。ジャックは助手たちを連れて冒険の旅に出る。

■ジャッキー様以外の俳優さんは誰も知らないので全略。アクションあり、謎解きありで面白く飽きさせない。確か何作か前で「本格アクションからの引退」宣言をしたジャッキー様は、本作もキメの場面ではアクションを披露しているものの、キツいアクションは若手に任せている。そりゃそうだ。もう還暦をとっくに過ぎてるものね。

■普通に面白いジャッキー印の安定さ。正月映画としてもいいし(だからもうとっくに正月終わってるし)暇つぶしのレンタルとしても満足できるだろう。ちなみにwikiによれば、ジャッキー様出演映画史上最高興収なんだか。もちろん貨幣価値もあるのだろうが、そういうのは何か萎える。

■インドとの合作なので、エンディングはインド映画風のダンスシーンが主体で、ジャッキー様映画でお馴染みのNGシーンはなかった。この方がいい。もうこれからも、止めたほうがいいと思います。

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勝手にふるえてろ [映画]

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■2017/12/23鑑賞@ヒューマントラストシネマ渋谷。今年109本目の邦画39本目。

『あまちゃん』以降注目してきた松岡茉優、とうとう映画初主演。と言ってもオレは浅いファンで、『あまちゃん』以前に観ていた『桐島、部活やめるってよ』『悪の教典』、そして『鈴木先生』を再度思い起こして、「あー、そう言えば出てたな」という程度。底の浅さが伺えます。それにしても、『桐島』や『悪の教典』、『鈴木先生』は学園ものなので、主役クラスは別にして、これから売れてやろうという若手俳優のるつぼだったはず。特に『鈴木先生』はヒロインの土屋太鳳を始め、矢作穂香(旧芸名:未来穂香、『花筐』)や北村匠海(『君の膵臓をたべたい』)、伊藤沙莉(『獣道』、『ひよっこ』)など、その後名前が出てきた若手俳優がてんこ盛り。よくぞその中で勝ち残ってくれたなという感慨しきり。連ドラの主演やヒロイン役はやってきたものの、映画単独主演は素晴らしいな。『ちはやふる 下の句』で魅せた「美人演技」も素晴らしかった。聞いた話だと、主人公・千早(広瀬すず)の最大のライバル役・若宮詩暢はキャスティングがなかなか決まらなかったそうだ。理由は知らないが、広瀬すずのライバル役というのは人気の面では損が多いだろう。それを敢えて引き受けた松岡茉優のプロ魂たるや。

■前置きが長すぎて申し訳ございません。閑話休題。という訳で無駄過ぎる熱量を持った50男は、初日の舞台挨拶に申し込んだらなんと当選してしまった。なので当日、ヒューマントラストシネマ渋谷に赴いた。思ったより女性客(主に女子高生)が多いのは、松岡茉優が同性に人気があるか、共演の北村匠海や渡辺大知(『まれ』に出てたね)が人気があるのかはよく分かりません。

■大九明子監督の作品は初見。原作は芥川賞作家・綿矢りさの同名小説。最近あまり本を読まないということもあるが、綿矢りささんの小説を読んだことはございません。地味な24歳のOL・ヨシカ(松岡茉優)は未だに中学時代の同級生・イチ(北村匠海)に10年間片思い中。そこに同僚の二(渡辺大知)がグイグイ迫ってくる。二がタイプではないヨシカは、どうせならイチと再度同窓会という名目で会いたいと思い、イチとの再会に漕ぎ着ける。

■まあ正直言って、ヨシカは最近流行りの「こじらせ系女子」もとい、「まあまあめんどくさい女子」のようです。なぜ「こじらせ系女子」を使わないのかは、発案した故人の作家の女性と反する意味で、とある女性ライターが自分の作品のタイトルで平然と使っていたから。

■まあそれはいいや。こういう「めんどくさい系の女子」って松岡茉優が妙にハマってて楽しい。ヨシカ目線の現実が大部分フィクションだったりするところとか。オレも内向的なので、その辺に敏感になってしまう20代くらいの時に観てればもっと共感できたかな。50過ぎると内向的とか言ってられないしね。

■舞台挨拶での松岡茉優は、ホントにパブリックイメージそのまんまの人でした。サバサバしていると言うか。この映画では違うけど、演技で色っぽい女性でも何でも出来る人。将来に期待大。3月公開予定の『ちはやふる 結び』も超楽しみ。

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