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スポットライト 世紀のスクープ [映画]

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■2016/4/23鑑賞@TOHOシネマズ川崎。今年45本目の洋画26本目。「一ヶ月フリーパスポート」があるのでガンガン観ますよ。それは関係なく、アカデミー賞の作品賞・監督賞なので観ておこうというスケベ心は当然ありますけどね。

■こちらも実話ベースです。もちろん実話を脚色して広く知らしめようというのも大事なことですが、最近特にハリウッドで実話ベースが強調されているのは、フィクションの想像力が枯れつつあるというのはゲスな見方でしょうか。

■「ボストン・グローブ」(日本の感覚でいうと地方紙)の記者たちが、以前穴埋め記事で済ましていたカトリック教会の子供への性的虐待を、吸収された親会社から赴任した上司の指揮のもと、再度見直していくという話です。なのでまあ「世紀のスクープ」ではないんですよね。その辺は後述。

■新しい編集局長のバロン(リーヴ・シュレイヴァー)の元、過去の事件の見直しを迫られたデスクのロビー・ロビンソン(マイケル・キートン)と配下の記者マイク(マーク・ラファロ)、サーシャ(レイチェル・マクアダムス)とマット(ブライアン・ダーシー・ジェイムス)。乗り気ではないながら、地道な取材を続けるうちに、カトリック教会の裁判所や警察も含めての地域への圧力に気づき真相を明かそうとしていく。

■実話ベースだそうだけど凄い構成。昔適当にやった記事を新しいアウトサイダーの上司に掘り起こされされる、っていうのが、マスコミと言えどサラリーマン社会を反映しているようで面白い。教会が地域社会を支配しているというのは、親がクリスチャンであったオレですら実感できないし、宗教が強い影響力を持っていない日本社会ではなかなか理解しづらいだろう。

■良作です。ドライブ感とかとは無縁の作品だけど、地道に取材を積み重ねたジャーナリストたちに敬意を表したい。なのでサブタイトルの「世紀のスクープ」は全然違うと思ったのだけど、知人が「メインタイトル自体翻訳しづらくね?」と言っていたのでそうかなとも。

■日本ではあまり客入りがよろしくないようなので、なるべく早めの鑑賞をお薦めします。

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アイアムアヒーロー [映画]

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■2016/4/23鑑賞@TOHOシネマズ川崎。今年44本目の邦画19本目。鑑賞時間の累計(6,000マイル=分)で貯まる自分の鑑賞間隔だと、だいたい1年半に1回行使できる程度の「TOHOシネマズ 一ヶ月フリーパスポート」2月頃に権利を得ていたのだけど、今年は映画の繁忙期に使おうと今まで待っていた。

■原作は「ビッグコミックスピリッツ」に連載中の花沢健吾の同名漫画。花沢健吾の作品『ボーイズ・オン・ザ・ラン』のドラマ化は見たことはあるが、漫画自体は未読。「スピリッツ」自体長く読んでないので。『めぞん一刻』の頃は読んでたなあ。いくつだよ。

■35歳の漫画家アシスタントの鈴木英雄(大泉洋)は、同棲している彼女のテッコ(片瀬那奈)にアパートから叩きだされるダメ男。職場に戻った後、テッコからの助けを求める電話でアパートに戻ると、「ZQN」と化したテッコに襲われるが逃げのびて職場に戻るが、職場も「ZQN」が支配していた。「ZQN」(ゾキュン)はウィルスに感染した人間がゾンビ化してしまう現象で、標高の高いところではウィルスが死滅するらしい、との情報を得た英雄は富士山方向に逃げるが、逃走途中で女子高生比呂美(有村架純)と出会い行動を共にする。御殿場のアウトレットモールまで逃げた二人は、そこを拠点としてZQNと戦うメンバーの一人、看護師の藪(長澤まさみ)に助けられるが、人間内での争いなどさらに面倒なことが二人を待っていた。

■原作未読なんでアレですけど、おそらく、途中である程度のケリがつくところで切った構成なのだろうが正解かと。あと、高速道路を借り切ったロケとかで結構大規模だし、ゾンビが出てくるので当然VFXもありなんだろうが、特殊造形とかでなるべく実写っぽく見せようという制作陣の姿勢には好感が持てた。R15+はエロシーンではなく、ゾンビとの闘いにおけるスプラッタなシーンが対象だと思うのでやむなし。日本のゾンビ映画としては結構頑張ってると思うけど、さすがにこれだけスプラッタだとリピーターは見込めないかもな。っていうか、日本映画でのリピーターってそんなに期待されてないか。

■テンポのいい演出は『GANTZ』とかの佐藤信介監督と、小説や漫画を再構成するのが得意な、脚本の野木亜紀子さんに拠るところが大かなと思う。あと、大泉洋はやはりこういうヘタレ系の役が似合う。『探偵はBARにいる』シリーズとかの二枚目路線はちとキツイので、その辺は何でもこなせる、同じ「TEAM NACS」の安田顕にちょっと負けてるかもね。

■GWの娯楽映画としてはいいと思います。スプラッタが苦手な方以外は。

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下衆の愛 [映画]

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■2016/4/17鑑賞@テアトル新宿。今年43本目の邦画18本目。

■この映画の存在自体知らなかったのだけど、諸先輩方激賞の映画ということで観ることにしたのだが、なんと東京ではテアトル新宿のみの公開で、かつ一日一回で上映は4/22までというすごいハードルの高さ。なので日曜夜の上映になんとか潜り込んだ。なお、現時点では東京の別の映画館でも観れるのですがそれはのちほど。

■主演は渋川清彦。バイプレイヤーとして知られてるし、TVドラマにも結構出てる。なんと現在放送中の月9『ラヴソング』にも出演中。台詞あんまりないけど。TVドラマでは例えるとパセリのようなアクセント的な役が多いが、映画では強烈なキャラクターのバイプレイヤーで印象がきちんと残る。その他の出演者は、でんでん・細田善彦・内田慈・古舘寛治・木下ほうか・忍足修吾・津田寛治などなど。言ってみれば脇役オールスターズのような布陣で、この人たちがいなければ現在の日本映画やドラマは成り立たないということは間違いない。監督の内田英治さんはこの作品が初見、というか存じ上げておりませんでした。申し訳ない。

■最初に撮った作品が賞を獲っただけであとはまともに映画を撮ってない、自称映画監督で実際は未だに実家に住んでいる40歳を目前にしたパラサイトニート・テツオ(渋川清彦)。俳優志望の若者から怪しげなワークショップで日銭を巻き上げ、助監督・マモル(細田善彦)や脚本家志望のケン(忍足修吾)からも金をかすめ取り、女優志望の女をたびたび部屋に連れ込むというまさにゲスな生活を送っている。その中で女優志望のミナミ(岡野真也)と出会い、彼女の才能を認め、変わらずゲスなアプローチしつつも本気の映画製作に動き出す。

■以降の話は映画で確認していただくとして、主人公のテツオをはじめ登場人物のほとんどがゲスでクズ。じゃ、陰惨な話になるかというとそうでもなくて、エロくてゲスだけどかなり笑えるという非常にエンタメ性の高い映画なのです。ストーリーの流れにも緩みはなく最後まで一気呵成に観させてしまう構成だし、登場人物はみんなクズなのに映画への愛は本物と感じさせてしまうところも凄い。しかも話のオチにもやられてしまった。

■渋川清彦はもちろんのこと、女優陣の岡野真也、内田慈(売れない女優:響子)も光った。っていうか芝居が下手な人がほとんどいないという珍しい映画。制作費はあまりなかっただろうけど、これは内田英治監督の人望なんだろうか。

■エロい映画なのになぜかR指定がなかったのだけど、この映画そもそも映倫審査を受けていないらしい。インディーズだからということなんだろうが、劇場で上映するのに映倫審査は必要ないのだろうか? その辺不明なのでご存知の方はご教示頂けると幸いです。

■上映後に内田監督とサブキャストのトークイベントがあったのだけど、全員名前存じ上げませんでしたすいません。カラテカ矢部がMCのせいか、インディーズだったせいかは知らないけど、通常のトークイベントではありえない「オ◯ニー」「ウ◯コ」などの下品ワード連発。でも、俳優さんのひとりが、「劇団の主宰者で女優を食っちゃう人を最低一人は知ってる」と(笑)。最後まで気を抜けなかったわ。

■大変面白い映画なので是非劇場で観て欲しい。テアトル新宿での上映は終わってしまったけど、東京地区ではキネカ大森で4/30から2週間の上映が決まったそうです。テアトル新宿より上映回数は多そうなので、公式サイトでご確認を。東京以外の方々は映画公式サイトをご参照ください。

■おやおや、なんでオレはこんなに熱心にこの映画を薦めてるんだろう?

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ボーダーライン [映画]

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■2016/4/10鑑賞@チネチッタ。今年42本目の洋画25本目。原題は『SICARIO』で、これはスペイン語で「殺し屋」という意味だそうです。洋画の邦題にケチをつけまくっているわたくしですが、さすがにこれは仕方ないかと。スペイン語の理解度も、スパニッシュ系の人が多くいるアメリカと、あんまりいない日本では差があると思うし。

アカデミー賞のいくつかの部門にノミネートされていたけど結果は受賞ゼロ。なのでミーハーなわたくしの鑑賞予定にはなかったのだけど、先日の目黒シネマの企画「たけなかなおとの小宇宙」(『東京日和』『無能の人』を観た)での竹中直人のトークショーで「これから公開される映画で面白いのは『ボーダーライン』だね」と言われていたので(あと一つくらいあったけど忘れた)、観ようかなという気になった。考えてみれば『エスコバル 楽園の掟』の主演のベニチオ・デル・トロ先生がまたドラッグ関連の映画に出てるというのも面白そうだし。

■FBIの誘拐捜査班のリーダー・ケイト(エミリー・ブラント)は、アリゾナの一軒家に捉えられている人質を救出しようと試みるが、人質も救えなかった上に標本のように飾られた数十の腐乱死体を見て慄然とする。しかも謎の爆発が起こり仲間も失ってしまう。その一軒家は、メキシコの麻薬組織、ソノラ・カルテルのリーダー、マヌエル・ディアスの所有物だった。

■その当日FBIに呼び出されたケイトは、上司から傲岸な特別捜査官・マット(ジョシュ・ブローリン)のチームに出向するよう間接的に命じられる。謎を解きたかったケイトは志願する。その後指令で空軍基地に赴いたケイトは、マットからコロンビア人のアレハンドロ(ベニチオ・デル・トロ)を紹介され、メキシコに向かうことになる。

■サスペンスだし、ネタバレになるのでさわりは以上。エミリー・ブラント、ベイマックス(仮)先輩は好きな女優だそうだけど、オレにはあまり馴染みがない。と思ったら『オール・ユー・ニード・イズ・キル』のヒロイン・リタ役の女優さんでしたね。

■サスペンスだし、絶対日本では撮影できないくらいの環境と費用が掛かってる大規模なロケ、アメリカ南西部とメキシコの画像の広大さにはただただ感嘆してしまう。そして緩みのない話の展開。さほど期待はしてなかったんだけど、本当にびっくりした。

■エミリー・ブラントの役はFBIの班リーダーなのでタフな女性という想定なのだけど、彼女はいつも自信がなさそうで不安感に苛まれているという表情が、話的にはアンマッチなのかも知れないがすごく良かった。デル・トロ先生の後半の展開と言ったら、やっぱりこの俳優さん怖いわ。ラテン系の血統だからかも知れないが、ドラッグ絡みの役が本当にドンピシャ。

■かなりお薦めなので、怖いもの嫌いな人以外は是非劇場で。なお、この映画はアメリカ公開は昨年9月だったので、いま公開を観た我々には話が早いように思えるが、好評につき続編制作も決まっているとのこと。楽しみ。

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モヒカン故郷に帰る [映画]

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■2016/4/10鑑賞@109シネマズ川崎。今年41本目の邦画17本目。

■沖田修一監督の作品はかなり好きです。前作の『滝を見に行く』は観逃したけど、その前の『横道世之介』はその年に観た邦画ではNo.1と言ってもいい出来でした。しかも主演は好きな俳優のひとりである松田龍平。舞台はオレの故郷である瀬戸内海。そりゃハードル上がりますよね。

■売れないバンドマンの永吉(松田龍平)は彼女の由佳(前田敦子)が妊娠したのをきっかけに、結婚の報告のため7年ぶりに故郷の戸鼻島(架空だけど、たぶん呉市のどっかの島)に帰郷し、雑貨商で矢沢永吉好きの父・治(柄本明)とカープキチの母・春子(もたいまさこ)、そしてたまたま帰省していた弟・浩二(千葉雄大)に迎えられる。よく知らない近所の人たちの歓迎の宴のさなか、治が倒れ、医者に末期のガンと宣告されるという話。

■広島ということで親父が永ちゃん狂(矢沢永吉は広島出身)、で母はカープ狂というのはかなりベタです。そして父が亡くなるまでの話なんだけど、こういう話って俺らの年代には、言い方は悪いけどまあ普通のことです。沖田修一監督で好きなのは、日常感をすごく醸し出している演出なんですが、やはり『横道世之介』や『南極料理人』みたいに、裏に骨太なストーリーが控えてなければあまり説得力はなく、単にグダグダな日常でしかなくて薄い話になりかねない。

■沖田監督は常に脚本を兼務されているようで、それは分からないでもない。自分の撮りたい映画の話を最高に書けるのは自分だけだと。でも、現在それが認められているのは、メジャーの監督でも数少ない。三谷幸喜監督(脚本家だから当たり前かも)、是枝裕和監督、園子温監督、大根仁監督など。昔の巨匠の黒澤明監督、小津安二郎監督など、自分では脚本は書かないが専属ペアの脚本家と常にタッグを組んでいた。脚本家を毛嫌いしないで、ちゃんとスクリプトを組める人とぜひ組んで欲しい。もったいないよ。

■役者陣は、前田敦子も含めて(!)熱演だし、瀬戸内の風景もいいので、やはり脚本がウィークポイントかと。ま、日常感は相変わらずいいので、次回作はまだまだ期待してます。

■なんだか酷評で申し訳ありません。

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あさが来た [ドラマ]

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■2015年度下期の朝ドラです。観た映画に関しては、基本的に全部感想を書くようにしているのだけど、ドラマ、特にNHKの朝ドラについては、面白かったものしか書いてません。そういう前提でよろしくお願いします。なんと21世紀朝ドラの最高視聴率を記録したそうで、おめでとうございます。またある程度書き溜めてたので、長文失礼します。

■このドラマは朝ドラ史上初めて、明治維新以前の幕末が描かれる朝ドラ初の時代劇、ということで話題になった。放送開始時の2015年秋は、ちょうど大河ドラマ『花燃ゆ』が同時代を描いていたわりにあまり評判が良くなかったこともあり、「大河と朝ドラ入れ替えたほうがいいんじゃない?」みたいな声もありました。

■史実を踏まえたフィクションということですが、朝ドラの大部分はそんなもんです。2000年代はオリジナルが多かったみたいだけど、それが視聴率的に振るわなかったこともあったのか、ここ5年以内でのオリジナルは『梅ちゃん先生』『純と愛』『あまちゃん』『ごちそうさん』『まれ』と、最近は半々?です。こちらも作品によって視聴率のバラつきはあったようですが。

■明治時代の女性実業家・広岡浅子をモデルにした白岡あさ(波瑠)が主人公。京都の大手の両替屋「今井屋」の次女として生まれたあさは、幼いころに決められた大阪の両替屋「加野屋」の次男・白岡新次郎(玉木宏)の許に嫁ぐ。実家も嫁ぎ先も、あさには旧態依然の嫁として家を守ることを期待していただけだったが、商売の面白さに目覚めたあさは、義父・正吉(近藤正臣)の理解もあり、実業家として開花していく。

『あまちゃん』と違ってかなり史実に基づいているので、あらすじを延々と書くとそれで終わってしまうので止めておくが、今作がすごく良かったのは、キャストの良さとあまり破綻のない動的なストーリー展開だろう。

■主演の波瑠は、これまでに3回朝ドラのオーディションに落ちたそうだけど(『てっぱん』『純と愛』『あまちゃん』)、よく受からずに残ってくれたと。ドラマ好きのオレなんかには、すでに波瑠さんはそこそこ認知度のある女優さんなのだけど、特に、よくぞ『あまちゃん』に受からないでいてくれたと。変な話、波瑠の『あまちゃん』は想像できないし、能年玲奈の『あさが来た』はもっと想像できない。やはりピースは嵌まるべきところに嵌まるのだ。

■他の役者さんも素晴らしい人ばかり。新次郎役の玉木宏は、遊び人を装いつつあさを陰日向で助ける役を見事に演じていた。あさの経済の師である、実在の人物・五代友厚(ディーン・フジオカ)はイケメンだけど、正直それほど芝居は上手じゃないとは思った。が、劇中で亡くなったあとは「五代ロス」という言葉ができたりして(これ「あまロス」が発端だな)、演出の妙で味が出ていた。

■脇役も皆様素晴らしいので、ピックアップだけ。「加野屋」の中番頭・亀助(三宅弘城)と、「今井屋」からあさに付いて来た女中のうめ(友近)の演技が素晴らしかった。三宅弘城はTVドラマのバイプレイヤーとして活躍していて、かつ劇団「ナイロン100%」の看板俳優でもあるので、まあ当たり前といえば当たり前なのだが、女中のふゆ(清原果耶)と実年齢は親子ほど違うのにきちんと夫婦になった座りの良さはさすが。

■友近は、芸人ならではの空気を読んだ台詞のやり取りの良さはもちろんのこと、大番頭・雁助(山内圭哉)との恋愛やその他の機微を、台詞ではなくて顔の表情で表現し尽くしたところは凄い。実は友近のお笑いで笑ったことがあまりないので、愛媛の同郷としては失礼だけど、女優に専念されたほうが開花するのではないかとも思ってしまった。

■もちろん、もうひとりのヒロインであるあさの姉・はつ(宮崎あおい)も素晴らしかったし、あさだけの話ではなくて、群像劇になっていたのも良かったのではないかと。

■制作時期が重なってたはずなので、全て気にしていたわけではないだろうけど、この前の朝ドラ『まれ』の、主人公が行き当たりばったりだったり、エピソードを回収しきれなかったり、という失態をすごく意識していたのではないだろうか。『まれ』好きな人には申し訳ありません。

■という訳で、最近の朝ドラとしてはかなり好きな方ですが、オレ的にはやはり『あまちゃん』にはまだ及びません。意外感があまりないということもあるし。あと、後半で視聴率確保のためか、松坂慶子・高橋英樹・三宅裕司、そして大島優子などいかにもな俳優を投入したところがちょっとあざとい。『あまちゃん』は大物は橋幸夫くらいで、あとは勝地涼や三又又三とかの小ネタ的な投入しかしてなかったぞ。

■あと最後に。白岡あさのモデルは広岡浅子だけど、本人は波瑠よりバナナマンの日村に似ていたということは書き添えておく。

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蜜のあわれ [映画]

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■2016/4/03鑑賞@TOHOシネマズ川崎。今年40本目の邦画16本目。昨年末に「来年は映画の数をセーブしよう」と思った割にかなり観すぎだ。このままでは年間160本ペースになってしまう。ま、なるようになるか。

■二階堂ふみ出演映画全制覇、という目標を掲げている訳ではないが結果的にそうなっている現状。目が離せない女優さんであることは確かなのだけど。昭和の文豪、室生犀星の同名小説が原作。正確には小説のほうは旧仮名遣いの『蜜のあはれ』なんですが。未読です。ただ、金沢に旅する毎に(都合4回)、金沢出身の室生犀星を想起するところはある。市内を流れる「犀川」から室生犀星が筆名を取ったところもあるしね。

■監督は石井岳龍、と言ってもピンと来ない人が多いと思うけど、旧名石井聰互。『逆噴射家族』とかの人ですね。老作家(大杉漣)が金魚売り(永瀬正敏)から買った金魚が、なぜか人間体・赤子(二階堂ふみ)になり、老作家と濃密な関係を紡ぐようになる。そこへ昔死んだはずの女・ゆり子(真木よう子)が幽霊となって現れたり、昔自死した友人の作家・芥川龍之介(高良健吾)の幻影が老作家を悩ませる。

■またまた二階堂ふみがエロい役です。濃密なシーンや丸出しのお尻とか、よくもR15+やPG12にならなかったもんだと。ありえない話ですが小学生の子供連れの観客がいたとして、「ママ、あれはどういう意味?」と聞かれたらママ凍結必至です。映倫は単に二階堂ふみが乳首を出していないという観点で判定したと思うのですが、その判定自体もうおかしいのかな。規制を撤廃するか、もしくはR18とそれ以外として区切りを変えてもいいのかと思ってしまった。

■二階堂ふみは小悪魔的な雰囲気とグラマーなスタイルのせいか、最近この手の役が多い。TVの『ぐるナイ』で、お笑い好きでボケている二階堂ふみからは想像できない人も多いだろう。そろそろエロ役以外の二階堂ふみも観たい気がするのだけど、次回公開作の『オオカミ少女と黒王子』では普通な女子高生の役らしい。監督がエロもこなしながら漫画の映画化も得意なベテラン、廣木隆一監督なので観ようかなと思う。

■正直、映画としては、石井監督にしては割合凡庸なのであまりお薦めしません。ただ、高良健吾演じる芥川龍之介があまりににハマりすぎてびっくりした。他の企画でいいので、高良健吾主演の芥川龍之介の映画をぜひ作って欲しいな。

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リップヴァンウィンクルの花嫁 [映画]

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■2016/3/27鑑賞@チネチッタ。今年39本目の邦画15本目。

■監督:岩井俊二&主演:黒木華、そりゃ観るに決まっているではないですか。黒木華出演の映画はほぼ観てるし。岩井俊二監督は、ドラマ『なぞの転校生』やNHK Eテレの番組『岩井俊二のMOVIEラボ』は非常に面白く見たし。しかし作品はレンタルや配信で結構見ているものの、映画館で観るというのは、実は『Love Letter』以来ではないか。いったい何年前だよ。ということで薄いファンという馬脚を現しております。

■リップヴァンウィンクル(=リップ・ヴァン・ウィンクル)という名前は中学の英語の教科書で見たような気がする。話はまったく覚えてないので検索してみたが、寓話のようです。気になる人は調べればあらすじは分かると思います。このタイトルと映画の内容の関連性については、正直分かりません。「虚構」という意味なのか、単なる語呂なのか。

■高校の臨時教員・七海(黒木華)は(架空の)SNSで出会った鉄也(地曳豪)といとも簡単に結婚することになる。授業中の出来事で勤務先から解雇された七海は、これを機会に専業主婦に収まろうとするが、結婚式の段になって向こうの親族の数との釣り合いが取れず、SNSで知り合った「なんでも屋」安室(綾野剛)に頼んでサクラを揃えて貰い乗り切る。しかし鉄也の浮気相手の恋人という男がいきなり乗り込んできて、七海はまた安室に対処を頼むが、結果的に義母(原日出子)に自身の浮気を疑われ離縁される。生活手段を失った七海は、安室のつてで自分も結婚式の親族のサクラのバイトをするが、そこで真白(Cocco)という女性と知り合う。

■話を追っていくタイプの映画ではないのに、ある程度分かりやすいあらすじを書いてしまって結構自己嫌悪であります。この映画、ただ流れに任せて、ほぼ出ずっぱりの主演の黒木華や、綾野剛、Coccoの演技と、岩井マジックともいうべき映像美と劇伴にただ身を委ねるというのが正しい鑑賞の仕方かと思います。

■感動作というより、むしろゲスなところの多い話ではある。でも、この映画の総体にすごく心を揺さぶられた。白旗を上げてしまうけど、その感覚を文章で表現するのはものすごく難しい。向き不向きはあると思うけど観てもらうしか分かってもらえないのでは、と思ってしまう。

■『岩井俊二のMOVIEラボ』を見てると、岩井監督は素人にも分かりやすく映画製作のキモを説明してくれる(まあ正直、学生のスマホムービーのコーナーは要らないけどね)。面白い映画を作ろうという意識はすごく高い人だと思うけど、そりゃ映画監督だったら当たり前か。ただ、「分かりやすくウケる映画」はまったく指向してないんだろうなと。3時間強の映画は、一日の回転数が減るので興行側から絶対敬遠されるし、分かりやすい話で泣いて笑ってという方が興収的にはいいだろう。それを視野に入れていない訳でもないと思うけど、岩井監督の主軸はブレていないんだろうな。

■グダグダ書いてこの締めは申し訳ないのだけど、とにかく映画を観て欲しい。オレ的には今年の邦画ベスト5には絶対入る。ヘタしたら1位かもしれない、まだ4月なのに。かなりの人は満足するのではないか、いや、して欲しい。

■しかし、岩井監督もインタビューで「昔ほど制作費がない」と言い、先日の竹中直人監督もトークイベントで「制作費がない」と言ってたので、今の邦画の現状って、いまさらながらそうなんですね。金をかけたからいいものが作れる訳でもないだろうけど、邦画ファンとしては淋しい現状です。

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