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天空の蜂 [映画]

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■シルバーウィークの最終日、2015/9/23鑑賞@109シネマズ川崎。今年66本目の邦画33本目。そろそろこちらでも観とかないとポイント失効するしな、的な小市民な理由でポイント鑑賞。

■堤幸彦監督は現在の日本でのドラマ・映画界でのヒットメーカーのひとりだと思う。ドラマは楽しく拝見しているが、映画はどうもわたくしとは相性が悪いらしい。『20世紀少年』シリーズは途中で脱落したし、貫地谷しほり主演の『くちづけ』には怒りすら感じた。なのでどうかなとは思っていたけど、現時点の状況で「原発テロ」を扱う姿勢に敬意を表して観ようと思った。どんだけ上目線やねんオレ。

■2011年3月11日の東日本大震災と原発事故。残念ながらこの現実がなければ、スポンサーの関係上メジャーの配給網でこんな企画は絶対通ってない。それは少しは良くなったことと思いたい。

■ベストセラー作家の東野圭吾の小説が原作。ただこの小説は東野さんがブレイクする以前の作だったと思うので、未読だし記憶にもない。この小説の執筆と出版時が20年ほど前の1995年ということで、その時点で「原発テロ」を予期していた東野さんの慧眼にはただただ敬服。

■1995年、自衛隊に機器を多数納めているある意味軍需産業の錦重工業の工場で、新型巨大ヘリコプター「ビッグB」がリモートで乗っ取られ勝手に発進してしまう。「ビッグB」は福井県の高速増殖炉「新陽」の上空でホバリングし、「天空の蜂」と名乗る犯人(綾野剛)は全国の原発の即時停止を要求する。聞き入れられなければ「ビッグB」を「新陽」に落下させると。偶然工場見学に来ていた「ビッグB」の設計責任者・湯原(江口洋介)の息子・高彦がヘリに乗っていて、高彦の救出と原発事故阻止のためにチームは右往左往する。

■主な登場人物はもう一人。湯原と同じ会社で原発設計をしているエンジニア・三島(本木雅弘)。ヘリから原発の設計まで手がけている総合電機メーカーのモデルと言えば、まあ、茨城県に本社があるあの会社ですかね。

■サスペンスなのでネタバレはしませんし、この時期にこのテーマを扱ったという制作陣には敬意を表します。でも正直言って映画自体があまり面白くない。ロジック的にも「いや、そりゃないでしょ?」的なところが結構あった。アクション大作であるべきなのに主要な登場人物(江口洋介、本木雅弘)が最後の最後まであまり身体を張ってないし、何だか定型的な演技。日本を襲う未曾有の危機のはずなのにずっと会議室の中でごちゃごちゃやってる印象。『踊る』の織田裕二の台詞を思い出しちゃったよ。原作読んでないので何とも言えないけど、もうちょっとやりようがあったのではないか。

■役者が良いパフォーマンスを出しきれてない。この映画に限って言えば、江口洋介も本木雅弘も、そして仲間由紀恵もそのへんのへっぽこな役者だ。唯一光ってたのが綾野剛。でもこれは役者の責任ではなくて演出の責任だと思います。テーマはいいのにちょっと残念。

■世に問うた価値はあるとは思うけどね。

アントマン [映画]

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■2015/9/19鑑賞@TOHOシネマズ川崎。今年65本目の洋画33本目。

■映画館で観た予告編が面白そうだったので単純に。あとから気づいたがこれもマーベル・スタジオの作品で、しかも『アベンジャーズ』サーガ(勝手に命名)に連なってくる作品らしい。詳しくは後述するけど、マーベル・スタジオのAKBもどき商法に軽く釣られる情けない50男とはわたくしです。

■窃盗で服役し刑務所を出たばかりのスコット・ラング(ポール・ラッド)は、別れた妻と一緒にいる愛娘のため、更生してまっとうに仕事をしようと思うが、前科があるので定職に就けない。そこで仕方なく刑務所で知り合ったルイスを始めとする3バカの誘いに乗っかり、リタイアした大富豪ハンク・ピム(マイケル・ダグラス)の屋敷に忍び込み金庫をこじ開けるが、そこにはあるはずの財宝はなく、怪しげなスーツがあるだけだった。

■試しにそのスーツを着てみたラングは、そのスーツを着ると自分のサイズをミクロ化できてしまうことに驚き、戻って返そうとするが警察に捕まる。すべてはピムの仕掛けで、拘置所から脱出させるのと交換条件で、ラングに「アントマン」となってあるミッションに就くように命じる。ピムの娘ホープ(エヴァンジェリン・リリー)は懐疑的だが。ピムの目的は元部下のダレン・クロス(コリー・ストール)が小型化技術を悪用して軍事兵器として使うのを阻止すること。そのためにアントマンに潜入を命じる。

■オレたち昭和世代の日本人が驚くような発想ではない。手塚治虫の名作漫画/アニメ『ミクロイドS』はミクロ化した人間の活躍が主だったし(蟻が敵なところは今作の逆だけど)、『ウルトラセブン』でも小型化して少女の体内に潜んでいる怪獣と戦うというエピソードがあったくらいだしね。すわハリウッドお馴染みのパクリか?とも思うが、別にらしい証拠もないのでそこはスルーしましょう。

■やっぱ上手だなと思うのは、ミクロ化すると日常生活のどんな環境が脅威になるのかとか、子供部屋がバトルの舞台になることの面白さ。加えて体のスケールを自在に変化させられることが結構な武器になるということを見せてくれる映像的なアイディアはさすがです。そしてラングのしょぼいヒーロー感がすごくいい。マイケル・ダグラスもいい味出してる。『アベンジャーズ』シリーズのようなマーベルの中核作品と比べると派手さはないけど、その分丁寧に作られている気がして好感が持てる作品。

■ところがどっこい、今作にも『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』に出ていたアベンジャーズのメンバー、ファルコンとキャプテン・アメリカ(こちらはエンドロール後の映像のみ)が出演しており、ちゃっかり『アベンジャーズ』サーガに組み込まれている模様。『アベンジャーズ』サーガの次回作『キャプテン・アメリカ/シビル・ウォー』(『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』の続編)にもアントマンは出るみたい。関係作品を全部見せてしまおうというマーベル・スタジオのAKBもどき商法、恐るべしでございます。噂では今後『スパイダーマン』『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』のメンバーも登場するらしい。超インフレ化した東映まんがまつりだよ、やれやれ。

■まったくの余談。現在(2015/09)の安保法案反対運動で活躍した(結果法案は通ってしまったが)SEALDsという学生団体、どこにも書かれてないけど、ネーミングはおそらく『アベンジャーズ』の「S.H.I.E.L.D.」から着想を得たのかと思う次第です。もちろん本来の英単語の意味「盾」をなぞったとも取れるけど。個人的な感想。

進撃の巨人 ATTACK ON TITAN エンドオブザワールド [映画]

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■タイトル長いな。『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN』の後編。2015/9/19鑑賞@TOHOシネマズ川崎。今年64本目の邦画32本目。

■最初にお断り。あくまで個人の感想ですので、一般的なこの映画の評価とは必ずしも合致しないという前提で以降お読みください。

■前後編で結末が気になるのでそりゃ観ます。前編の最後で巨人に食われた主人公エレン(三浦春馬)は、巨人の体内で覚醒し自らが巨人となり他の巨人を一掃する。人間体に戻ったエレンを仲間たちは警戒心を持って取り囲むが、軍の隊長クバル(國村隼)はエレンの射殺を命じる。そこに謎の巨人が突然現れエレンを奪い去り、それから、という話。

■ネタバレは止めておくけど、巨人の出自とか現在人類が置かれた状況とかが後編では明らかにされるのだが、前編を不満半分で観ていたオレからすると、なんというスケールダウンの話なのかと思い呆然とした。原作ちゃんと読んでないので申し訳ないが、後編はほぼオリジナルらしいけど、こんな矮小な結末でいいのかなあとも。

■演出的には、前編は不満はあったものの後編でスケールを広げて回収してくれるのかな、と非常に浅薄な期待をしてしまったのだけど、まあ一般的に前後編で後編のほうが盛り上がったという映画はあまりない訳です。それにしてもな、という感じ。

■前編では、巨人と人間が立体機動装置を使って格闘するシーンや、巨人が人を喰うシーンとかにはかなりインパクトがあったのだけど、後編では少ないので映像の迫力を減らしている。それよりも、前編でも鼻についた、登場人物の説明的な台詞の応酬とかの、無意味なシーンが多すぎてアクションシーンが少なめで、いったい何で前後編にしたの?という疑惑が浮かんでしまった。どうも元々は一本で完結する作品として企画されたらしいが、撮入直前に前後編になるということになったらしい。共同脚本の町山智浩さんの話です。

■そういう裏事情はともかく、この映画の脚本(渡辺雄介+町山智浩)と、監督の樋口真嗣の責任は大きいと思う。でも一番の大罪は配給元の東宝かな。ま、邦画にしては制作費がかなり掛かってるということは想像つくけど、前後編併せて合計で185分。昔なら一本で上映できたはずだし、後編は前編のあらすじも入ってるし、エンドロールの重複を省くともっと短い。そして無駄なカットを外したら、2時間20分程度の映画にできたのではないか。前後編でオーバーした制作費の回収を図ったのならすごくイヤだ。この映画に3600円も払うのはちょっと。

■最近の邦画の前後編作品だと、『るろうに剣心』が前後編で275分、『ソロモンの偽証』267分と、前後編にしても当然な分量。『寄生獣』は少し短いが、それでも226分。それと比べると185分はすごく少ない。こういう投資回収目的の興行だと、いずれしっぺ返しを食らうと思うけどね。

■三浦春馬を始めとした役者さんは頑張ってたと思う。前編では良かったハンジ(石原さとみ)のブチ切れた感じはやや一本調子だったけど、役者の演技の質云々ではなくて、責任は脚本と演出、それを許容したプロデューサーにあると思います。樋口真嗣監督作品は『ローレライ』では良かったと思うけど、『日本沈没』で映画自体が沈没しててそれ以降避けてたのだけど、今回でまた懲りました。次回作の日本版ゴジラを観るかどうかは、庵野秀明総監督には期待できるけど悩ましいところです。

■当初の企画にあった、中島哲也監督版を観てみたかった。

キングスマン [映画]

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■2015/9/13鑑賞@TOHOシネマズ川崎。今年63本目の洋画32本目。映画館で予告編を観たら面白そうだったので。

■主演のコリン・ファースは言うまでもなく『英国王のスピーチ』でアカデミー賞主演男優賞を獲ったイギリスの重鎮俳優だけど、たまたまオレが近年観た彼が主演の映画『モネ・ゲーム』『マジック・イン・ムーンライト』では「偏屈だけど愉快なおじさん」的なキャラクターを演じていた。でも予告編だけ観ると、コリン・ファースが妙にカッコいいのだ。しかも監督は『キック・アス』のマシュー・ヴォーンということで期待せざるを得ないではないか。なおリンク先は続編で、監督はマシュー・ヴォーンではありません。申し訳ない。

■富豪たちの遺産で、世界のどの国にも属さない独立した諜報機関として誕生した「キングスマン」。腕利きのスパイ、ハリー・ハート(コリン・ファース)は1997年に、新規に採用した男がテロリストの自爆に対し、自らの身を挺してハリーや仲間を護ったことに後ろめたさを憶えていた。その男の息子エグジー(タロン・エガートン)はいい年になっても無職だが、母の恋人のクズ野郎のディーンの手下に報復するため、その男の車を盗んで捕まる。そこで子供の頃にハリーから貰ったペンダントで連絡したエグジーは、キングスマンに関わっていくことになる。

■一方、IT企業の大富豪ヴァレンタイン(サミュエル・L・ジャクソン)は人口膨張に危機感を抱き、SIMカードを使って人類を淘汰する恐るべき作戦に踏み込もうとしていた。それを阻止すべくキングスマンの同僚が大学教授の救出に乗り込んだが返り討ちに遭ってしまう。それを阻止すべく立ち上がるハリーと、キングスマンの候補生としてライバルたちと最終選考までしのぎを削っていくエグジーの話が主軸。サミュエル、あんた正義の組織「アベンジャーズ」のリーダーじゃなかったんか!(別の映画)

■と、やや長すぎるあらすじを書くと、熱血感動ものかと思う人が多いと思うけど全然そんなことない。この映画、正直軸がブレまくりなのだ。予告編では笑えるシーンがフィーチャーされていたのでコメディかと思ったらそうでもないし(結構笑えるシーンはあったけど)、ハリーはエグジーに紳士道を教えるがやってることは全然紳士じゃない。007を比喩に例えるシーンもあるけど、実はそんなスパイ哲学なんてあまり感じられないし(それでいいんだけどね)。おまけにスプラッタなシーンが多過ぎで(だからR15+なんですね。エロシーンはほぼないのに)着地点がどこだかまったく分からない。

■でも問題は、こういう首尾一貫性のない映画のくせにやたら面白いというところ。半ば勢いだけに押し切られたところもあるけど、素晴らしい。何よりもコリン・ファースがすごくカッコいいのだ。

■製作は昨年なので、すでに日本での公開前に世界中で大ヒットになっているらしく、マシュー・ヴォーン監督はすでに続編の脚本も書いているそうで、日本も舞台のひとつになるらしい。楽しみ。しかしあのエンディングでどうやって続編につなげていくのか。コリン・ファースは? 以降ネタバレなので止めます。


この国の空 [映画]

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■2015/9/6鑑賞@テアトル新宿。今年62本目の邦画31本目。テアトル新宿もテアトルシネマグループなので、会員のオレは1300円で観れるので助かる。こちらの映画館は初訪問です。

■脚本家として著名な荒井晴彦監督の、監督作品としては2作目らしい。前作は観てませんが、荒井さん脚本の映画は結構観た気がする。最近では『さよなら歌舞伎町』とか。これがかなり良かった訳です。

■高井有一の同名小説が原作。未読。まあ、ファンを公言している二階堂ふみのエロシーンを目当てに観たのかと言われるとまったく否定はできません。ただ言い訳めくけど、死の恐怖に囚われた時に人はよすがとして愛欲の方に行ってしまうのかな、というところに興味はあった。もちろんオレは戦争体験もないし死の恐怖も感じたことはないのだけど、よりどころが失くなった時に原始的な肉欲にすがるのは恐らくあるのかと思って。

■昭和20年の東京。父を亡くし母(工藤夕貴)と二人で暮らしている里子(二階堂ふみ)のところに、横浜に住んでいたが空襲に遭って夫と息子を亡くした伯母(富田靖子)が転がり込んでくる。隣家には妻子を疎開させた銀行員の市毛(長谷川博己)が住んでいるが、男手のない里子の家では何かと市毛を頼り、また市毛も里子に身の回りの世話をしてもらったりとかの親密な関係にある。戦況が悪化し徴兵に取られるのではないかと不安がる市毛と、明日をも知れぬ命に不安を感じる里子。互いに好意を持っているが、という話。ま、エロシーンもあります。

■工藤夕貴をスクリーンで観たのはいったい何年ぶりだろう。ジム・ジャームッシュの『ミステリー・トレイン』以来だからほぼ四半世紀ぶりか。もちろん『台風クラブ』とかも観てますよ。お美しい。オレより若いけど。富田靖子も最近精神不安定な役しか振られてないみたいだけど好演。主演の二階堂ふみの昭和初期の女優さんのような、不自然な台詞回しはたぶん演出なんだろうけど。

■長谷川博己の優柔不断だが実はエロみたいな演技は結構良かったと思う。この話は結局終戦で幕を閉じるのだけど、登場人物の台詞が説明口調で過剰なのに対して、全体の話としては映画では説明不足。言いたいことは分かるけど演出がカユイところまで拾ってくれてないなあ、という感想です。荒井晴彦さんは脚本だけの作品のほうがいいかなと。すいません。


ロマンス [映画]

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■2015/9/6鑑賞@ヒューマントラストシネマ渋谷。今年61本目の邦画30本目。この映画と、この後観た『この国の空』はどっちも基本ミニシアター系の上映なので観るのに難儀した。まあ、渋谷と新宿だから難儀というほどでもないけど。なお、両方の映画館(とあとキネカ大森ほか)はテアトルシネマグループに属していて、年会費1,000円を払うといつでも視聴料金は1,300円で、火曜日と金曜日はいつも1,000円というお得な会員制なのだ。いや、ステマではないですよ。基本的に単館上映主体のグループなので、シネコンみたいに沢山の映画を観れる訳ではないので。でも、ミニシアター系の公開映画が好きに人にはお勧めかもね。

■でと。観た動機だけど、別に主演の大島優子のファンというわけではなく、この作品のタナダユキ監督の前々作『ふがいない僕は空を見た』を観て何か心に引っかかったのだ。リンクを読んでもらえると分かるけど、必ずしも作品を褒めているわけではない。ただ、タナダユキ監督の映画は観た後に、何だか心に引っかかりを残すのだ。理由はよく分からないけどそれが動機といえば動機かな。

■小田急のロマンスカーのアテンダントの鉢子(大島優子)は、だらしない彼氏(窪田正孝)に悩まされつつ成績優秀に乗務をこなしている。ある朝高校卒業後連絡を絶っている母(西牟田恵)からの手紙が届いているが、それを持ったまま乗務する。車中、怪しい中年男・桜庭(大倉孝二)がワゴンから菓子を万引きするところを目撃し口論になる。箱根湯本駅で桜庭は証拠不十分で無罪放免になるが、鉢子は帰路に乗務し損ねる。鉢子は母の手紙を破りゴミ箱に捨てるが、桜庭はそれを勝手に拾い繋ぎあわせて読んでしまう。手紙は母の自殺を匂わせたものだと主張する桜庭に半ば強引に引っ張られ、鉢子と桜庭は箱根で母探しをすることになる。

■現在では「アテンダント」という呼称になるけど、要は車内販売の人だ。何を隠そう(隠したことはないが)大学時代に東北新幹線で車内販売のアルバイトをしていたオレにはたいへん共感の持てる設定。水割りを頼んだ酔客に複数回氷を要求され、内心腹は立ったが「へいへい」と応じていたオレに、その客は最後に「お前は国鉄(当時)の総裁になれる」と。まずオレはバイトだし、バイト先は国鉄じゃなくて日本食堂(現:日本レストランエンタープライズ)だったので、あり得ない賛辞に苦笑した記憶が。

■閑話休題。あらすじの説明が長くて申し訳ないけど、設定を消化した以降は話は淡々と進む。母が父と離婚後尻軽女になってしまったせいで幼少期いじめに遭っていた鉢子と、映画プロデューサーだがヒット作はほぼなく、借金から逃げまわっている現状の桜庭。この二人の箱根を舞台にした、ロードムービーというにはちょっとスケールが小さいお話。すこしネタバレになってしまうけど、結末を迎えても、話に特に進展はないし別にハッピーエンドでもない。

■なので、映画として人に強く薦められるかと言われるとそうでもないのだけど、この作品の空気感、というか連続して続く日常を体感させてくれる感じは結構好きです。大倉孝二も名バイプレイヤーとしての存在感を発揮してる。久しぶりにロマンスカーに乗って箱根に行ってみたくなった。窪田正孝は鉢子の彼氏役だが、ほぼワンシーンしか出演がないまあちょい役なんだけど、これはタナダユキ監督の『ふがいない僕は空を見た』に出ていた縁なのかな。

■なんだかんだ言って、AKB出身者で生き残るのは大島優子と前田敦子(『ど根性ガエル』での芝居が予想以上にいい)くらいかもね。他は篠田麻里子くらいしか見てないのですごく雑ですが。

映画 みんな!エスパーだよ! [映画]

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『テッド2』『ジュラシック・ワールド』と同日、2015/9/5鑑賞@TOHOシネマズ川崎。今年60本目の邦画29本目。園子温監督の2015年公開映画の怒涛の4本目です。いやはや。

■若杉公徳の同名漫画の映画化。というか、2013年にテレビ東京で連ドラ化されていて、今年そのスピンオフが放送されたけどまあそれがちょっと夢オチに近い形だったので、どうなるのかと思っていた。映画版はドラマの続編ではなくて、改めてストーリーを最初から再構成したものらしい。主人公の嘉郎(染谷将太)や、あこがれの転校生浅見紗英(真野恵里菜)、やマキタスポーツ、柄本時生、深水元基、安田顕、神楽坂恵といったドラマ版のキャストはほぼ同じ。唯一、嘉郎の幼馴染・美由紀が、ドラマ版の夏帆から池田エライザに変更になっている。舞台裏は知らないけど、ドラマより露出が多いから仕方なかったのかな。

■豊橋に住む童貞の高校生嘉郎は、転校生の紗英を想い悶々とした日々を送っていたが、ある日突然テレパシーの能力を身につける。周りにも美由紀やテルさん(マキタスポーツ)など同時に超能力に目覚めた人間が複数いた。紗英の父の浅見教授(ヤスケン)の解説だと、天変地異で宇宙から妖しい光が降ってきた瞬間に童貞もしくは処女で、その時にオ◯ニーをしていた人間だけが超能力に目覚めたらしい。しかし同時期に同じく覚醒した別の人間たちが世界征服を目指し動き出すのを、嘉郎たちのチームが阻止すべく立ち上がるという話。

■基本的にドラマ版とさほどの変更はないんだけど、どうにも園子温の大好きなパンチラシーンがメチャクチャ多いし、他のキャストもグラビアアイドルの人がかなり多くて、エロのインフレを感じてしまった。ここのエロは実際のベッドシーンとかではなくてあくまで中二病的なエロです。エロ教師の高橋メアリージュンとかには笑ってしまったけど、さすがに50過ぎるとこのへんには若干胸焼けがします。PG12なんだが、中高生はこれ観て興奮できるのかなあ。

『新宿スワン』『ラブ&ピース』『リアル鬼ごっこ』と、今年の園監督の公開作を全部観てきたけど、いかに天才でも多作だとバラつきありますね、正直。なお、インタビューによると、今後園監督は当面コメディ映画は撮らないそうです。頼まれ仕事も『新宿スワン』の続編があったなら、とか。

■という訳でさほどお薦めできる映画ではないですが、池田エライザという女優さんは初めて見たけどいいなと思った。ほぼ新人に近いらしいので、これは、満島ひかりや二階堂ふみのように化けるかもね。清野菜名はまだ化けてないけど。

■あと、テーマソングが岡村靖幸の新曲『ラブメッセージ』。さすが岡村ちゃん、安定の良さ。

ジュラシック・ワールド [映画]

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『テッド2』と同日、2015/9/5鑑賞@TOHOシネマズ川崎。今年59本目の洋画31本目。『ジュラシック・パーク』から数えてのシリーズ4作目。『ジュラシック・パーク』は20年以上前(驚)に映画館で観た記憶があるが、2作目と3作目は観ていない。3作目の公開が2001年だそうだからほぼ15年ぶり。続編に頼らなければならないほどハリウッドのアイディアも枯渇しているのかとも思ったが、最新のCG/VFXの映像だとどうなっているのかと興味があり、観てみることにした。

■あらすじはまあ、第1作の焼き直しのような感じ。雑ですいません。第1作から22年後、スケールアップし「ジュラシック・ワールド」となった離島のテーマパークは多くの観客を集めていたが、遺伝子操作で作った新しい恐竜「インドミナス」が予想外の知性と凶暴さを持ち暴走を始め、ついでにパークのCEOその他がバカ過ぎるので、またもや人々を恐怖に陥れる。

■そこに立ち向かうのが、もと海軍軍人でパークの管理人オーウェン(クリス・プラッド)。そして当初は固い頭の持ち主だったパークの支配人クレア(ブライス・ダラス・ハワード)は徐々にオーウェンを理解し協力する。そこにたまたまパークに来ていたクリスの甥っ子二人と、恐竜から逃げながら対抗を試みる。

■クリス・プラッドはどっかで見たことあるなと思ってたら、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』の主人公ピーターだったじゃないですか。ブライス・ダラス・ハワードは初見かなと思ったら、『スパイダーマン3』(最初の3部作)にグウェン・ステイシー役で出ていたらしい。あまり記憶ないけど。

■この映画はパニック映画の類なので、ストーリーが焼き直しだろうがなんだろうがあまり関係ないかも。やはり恐竜が襲い掛かってくるシーンとかはスリル満点で、こりゃ2Dじゃなくて3Dで観たほうが良かったかもと若干後悔した。夏休み(もう終わったけど)のイベント映画としてはいいかもね。MX4Dも迫力あるらしい。オレは『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』の2回目をMX4Dで観たのだけど、匂いやミスト、座席の揺れはいいとしても背中を後ろの客から蹴られるような感覚がイヤだったのでたぶんもう行かない。

■もうおっさんなので、というか若い頃からテーマパークは別に好きじゃなかったオレですが、もし実際にこういうテーマパークが存在したら行ってみたいかなとは思う。ただ、こんなバカな経営者がいるパークはごめんだが。

テッド2 [映画]

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■2015/9/5鑑賞@TOHOシネマズ川崎。今年58本目の洋画30本目。オレとしては珍しく、最近はライブに行ったり旅行&帰省してたりで、ほぼ一ヶ月映画を観ていなかった。ま、だからと言ってこれを含めて1日3本観るのもどうかと思うが(汗)。

■前作『テッド』の続編。あらすじを少々。前作のエンディングでロリーと結婚したジョン(マーク・ウォールバーグ)だが、もう離婚していてくすんだ日々を送っている。一方テッド(声:セス・マクファーレン)は職場の同僚タミ・リン(ジェシカ・バース)と結婚し、そのシーンが今作のオープニングになる。しかし1年後に夫婦仲は悪くなり困ったテッドは、職場の同僚に「子はかすがい」的なアドバイスを受けて子供を作ろうと思い立つが、なにぶんぬいぐるみなので実際には子供は作れない。精子の提供者を探したりしたがダメで、結局養子を探すことになり州に申請したらヤブヘビで、テッドはプロパティ(所有物)とされて職場もカードもその他もろもろを失う。

■テッドとジョンは州に裁判を起こすことを決意し、ネットで高名な弁護士を探し訪問するが、彼の姪の新米弁護士サマンサ(アマンダ・セイフライド)を報酬無料で紹介される。大麻好きということで意気投合し(おい)裁判に挑むが。

■あらすじ長すぎてすいません。以下は観ていただくしかないけど、前回同様サム・J・ジョーンズ(『フラッシュ・ゴードン』)は出てるし、最後の砦の大物人権派弁護士はモーガン・フリーマンだったりとか、相変わらず見どころたくさん。正直前作の笑いのインパクトと比べると若干弱いがそれは仕方ない。結末は書くまでもないけど、下ネタや差別スレスレのネタが満載なところを別にしたら、ウェルメイドな古き良きアメリカのコメディ映画です。前回も似たようなことを書いた気はするけど。

■セス・マクファーレンは前作と『荒野はつらいよ〜アリゾナから愛を込めて〜』で今作が監督としては3本目みたいだけど、アメリカのコメディ映画の文脈をきちんと辿っている人だと思う。思えば、アマンダ・セイフライドの出演は『荒野は〜』で伏線が張ってあったのかな。でも、『レ・ミゼラブル』のコゼットが大麻プカプカというのはなんだか複雑な気分。

■でもまあ、さらっと面白いので結構お薦めです。


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