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トランボ ハリウッドに最も嫌われた男 [映画]

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■2016/7/23鑑賞@TOHOシネマズ川崎。今年85本目の洋画45本目。

■オードリー・ヘップバーン&グレゴリー・ペックの傑作、『ローマの休日』はもちろん知っているし見たこともあるけど(TVで)、脚本家が誰かというところにまでは興味が行かず、この作品で人の名義を借りてアカデミー原案賞(今はもうありません)を受賞した男、ダルトン・トランボが主人公ということで食指が動いた。なぜかこの映画、オレがよく行く映画館ではあまり予告編をやってなかったらしく、予告編を見た記憶は曖昧です。

■ハリウッドの売れっ子脚本家トランボ(ブライアン・クランストン)は第二次大戦中に米ソが手を組んでいた時代に共産党員になり、終戦後も映画に関わるスタッフの待遇向上のために活動していた。しかし戦後のアメリカは共産党系の排除が政府や世論の焦点となり、政府系の組織「下院非米活動委員会」がトランボや他の協力者を「ハリウッド・テン」と標的にして議会に呼び出す。いわゆる「赤狩り」。結果、トランボは投獄され、刑期を満了しても「アカ」というレッテルを貼られ仕事は来ない。

■名義貸しで書いた『ローマの休日』でアカデミー賞を受賞はしたが生活は苦しい。トランボは苦境を脱するため、B級映画製作会社「キング・ブラザーズ」の社長、フランク・キング(ジョン・グッドマン。『10 クローバーフィールド・レーン』の役と違って悪かろうとも筋が通っている:笑)に売り込み、安価で脚本を大量に書くようになり、手が足りないので「ハリウッド・テン」の仲間を引き入れる。しかしその一方で、もともと独善的なトランボはハードワークのあまり、家庭を顧みないようになり、妻・クレオ(ダイアン・レイン)や娘や息子に負担をかけてしまう。

■実話なので結末は大体想像できるのだけど、結局脚本家としての力量で敵を叩きのめすトランボが痛快で、最大の悪役として出てくる元女優のゴシップジャーナリスト、ヘッダ・ホッパー(ヘレン・ミレン。本当に憎らしい:笑)に最終的に勝つところは、実話ながらすごくカタルシスを感じさせるので、映画としても大変楽しい。

■今年はまだ7ヶ月経つか経たないかなのに、「洋画ベスト5」を連発して年末大丈夫か感はあるけど、この映画も本当にお薦めです。上映館はそんなに多くないけど、特に映画好きの人はぜひ観てください。

■戦後のアメリカでの「赤狩り」は、ハリウッドで横行したのは知識として知っていた。かのチャップリンもしばらく映画を作れない時代もあったらしいし。同時に当時はアメリカの属国であった日本にも「レッド・パージ」という同様の動きがあった。しかしなんで日本ではアメリカでの通称が「赤狩り」で日本では横文字の「レッド・パージ」なのかは謎である(笑)。

■思想信条は個々の自由なのであまり言及はしませんが、現在の日本でも、現政権に反する意見を言うと「反日」「非国民」という声が局所的(と信じたい)に上がっている。でも、自由にものを言えない社会が一番恐ろしいと思うんですけど。

■そういう意味では、ハリウッドが気まぐれに見せる良心のようなもの、はいいなと思う。こういう映画もたぶん日本では作れないと思うし。

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